滅びが定められた世界で、主人公セラフィナが天使や魔族の闊歩する世界を渡り歩く、王道的なダークファンタジーです。
無辜の民が悲惨な最後を遂げたり、血飛沫舞う戦闘シーンが描かれたり等、重厚感あるシーンが心に残ります。
それでいて、全体的にはテンポ良く物語が進むのも本作の特徴でしょう。
異世界ファンタジーであれば王道な展開や単語も出てくるので、シンプルに取っ付きやすいと言いましょうか、物語に浸るのに集中できると言いましょうか。
なので残酷描写が苦手だったり、ダークファンタジーというジャンルに慣れてない方でも読みやすいと思います。
キャラクター達も、主人公セラフィナは勿論、相方ポジションとなるシェイドも相応に深い過去を背負ってますし、敵味方それぞれが曲者揃いです。
誰も彼もが、色々な思惑を持って行動しているので、今後の展開を思うとぞくぞくします。
そもそも本当に敵なのか味方なのか、どう転ぶか分からない緊張感が漂っています。
暗めの展開が苦手な人にこそ、是非ともこの作品を手に取って頂き、ダークファンタジーの魅力を味わって欲しいです。
崩壊の砂時計、天使、魔族、黒狼、剣聖の娘、聖痕、・・・等々。
あらすじや二、三話までで、もうね、特徴的なパワーワードのオンパレードで熱き厨二魂を刺激しまくりなんですよ!
そして死天衆の降臨。
誰が味方で誰が敵なのか!?
目まぐるしく動き出すストーリーからは目が離せない!
崩壊の砂時計を消し去る事は出来るのか?
剣や魔法の巧みなバドル描写に手に汗を握り、ストーリーにうち震える!
主人公セラフィナとは何者なのか?
未だ語られていない彼女の旅路は、安らぎを求める道だと感じた。
しっかりとした世界観が構築された、ダークなファンタジー世界にどっぷり浸かってみよう!
きっと君の厨二魂にも火が灯るぜ!!
さらさらと終末を刻む、崩壊の砂時計
神という存在が告げた、終わりゆく世界
終わる世界に生きる人に、突きつけられる現実
人が選ぶことができる選択肢は死か生か
そんな世界を旅する銀髪黒衣の少女セラフィナ
旅の相棒、少女と意思を介する黒狼のマルコシアス
終わる世界で、終わりなき人の争い
人ならざるものの、陰謀と計略
少女の体に刻まれた運命
少女の心に刻まれる思い
少女と黒狼の旅の果てに希望はあるのか
絶望うずまくダークファンタジー!
心やさしいセラフィナちゃんの思いに寄り添いながら
希望は必ずあると信じて!
終わる世界に生きる人々の行く末を見守りたい!!!
読めばきっと冒頭から惹き込まれるはずです。
物語のキーアイテムである『崩壊の砂時計』が刻む世界終焉までのカウントダウン。
そんな破滅までの時間が可視化されたような世界で、尚且つ人間は『堕罪者』と呼ばれる異形の化物となってしまうという……絶望感溢れる世界を描いたダークファンタジーです。
主人公セラフィナは相棒のマルコシアスと共に生まれた意味を知るために戦い続けていますが体に刻まれた聖痕・スティグマータに苦しめられ続けているため、かなり険しく厳しい宿命を背負っています。
セラフィナを苦しめ続けるこの聖痕の正体が気になるところです。
魔族や天使、神話の神様の名を冠するキャラクター達やファンタジーらしくドラゴンも出て来るお話なので、異世界ファンタジー好きな読者の方々なら親しみやすく読んでいけると思います。
破滅が確約されたようなハードな世界観で救いがあるのか、主人公セラフィナが歩む先に何があるのか、最後まで見届けたくなるはずです。
神が破棄することを決定してしまったこの世界は、腐り落ち始めていた。
人々が次々に怪物へ変容していき、さらには異形の魔族も地上へ這い出してきた絶望的な状況。
それでもなお、人同士は争いを続けており、神の使いたる天使たちも陰謀を巡らせる。
この崩壊していく世界を旅するのは、特別な力を秘めた少女セラフィナ。
相棒の狼マルコシアスをお供に、戦いの日々の中で自らの生まれた意味を探し続けるが。
やがて、壮大な陰謀を巡る戦いへ巻き込まれていく──。
どうしようもなく詰んだ世界観が魅力の作品です。
象徴的なのは、世界の終焉の時を知らせる巨大な砂時計が、世界のどこからでも見えること。
いつ世界が終わるのかが、誰からも見えてる、という最恐な世界観。
これぞダークファンタジーといった雰囲気がむんむんです。
そのせいで、生きのこった人たちすら、自暴自棄になって社会が崩壊しかけてたりします。
そんな中で、めちゃつよ系女子セラフィナが、大立ち回りで暴れ回るのが見所の作品なんですが、
アクションシーンに関してはけして期待を裏切らない格好良さで魅せてくれます。
もう一つの見所は、相棒の狼マルコシアス。
このマルちゃんは行動での感情表現が豊で、セラフィナに優しく寄り添ういいワンちゃんなんですねえ。
ダークな雰囲気の中で、唯一な癒やし要素な感じになっているので、台詞こそないですが存在感がすごい。
台詞ありのキャラより印象に残っちゃうくらいに。
結果、『台詞なしの狼』が私の最推しキャラになっちゃいました。
こんな方にオススメ
:詰んだ世界観のダークファンタジーが好き
:めちゃつよ系女子が大活躍するファンタジーが好き
:救いがあるようで、ないような、でもやっぱりある、なのが好き
崩壊の砂時計により終末が可視化されて荒廃した世界に、空から天使が降り立ち、地より魔族が這い出てくる。そんな世界に現れた少女と一匹------
冒頭から語られる圧倒的なスケールと退廃した世界観に引き込まれました。
ヴィジュアル的に訴えかける力が素晴らしいですね。
また各陣営の複雑な思惑や過去が絡み合う物語ながら読みやすいです。
崩壊に向けて負の感情渦巻く世界の中で、セラフィナやマルコシアス、シェイドの心の交流に救われました。
まだまだ運命に虐められるような予感がしますが、セラフィナたちの幸せな結末をお祈りします!
神が見捨てた 死にゆく世界
終わりを告げる 砂時計
人を狩りしは 天使と魔族
隣人までが 牙を剥く
黒き乙女が 獣を駆りて
終焉の中 闇を舞う
出だしから終末を匂わせる、とてもインパクトのある作品です。
神と魔……聖と邪の二面性を巧みに描く文章力と、細やかな描写は、
とても読み応えがあります。
ホラーではない……でも背筋に走るこの緊張感は、
独特な世界観の中で紡ぎ出された、この作品の魅力の一つです。
謎の多い黒衣の少女が、これまた謎の多い黒狼と共に世界を歩む、
ダークファンタジーの傑作!
この儚くも美しい、耽美な世界……そして不思議な恐怖に満ちた世界観を、
ぜひ皆さんにも堪能していただきたいです!