宿るパッション、響かせちゃうぞ!

特筆すべきは、この物語は単なる『音楽をベースにした青春物語』じゃない、ということなのです。
縦軸には、音楽を志す若者たちのパッションが。
そして横軸には、音楽史とそれを創ってきた数多の物語。更には生み出されてきた理論に至るまで。これらが実に読みやすく魅力的な文体で紡がれていきます。読者をその深淵へと、ぐいぐい惹き込んでいくのです。
だからでしょうか、本来、経験薄く未熟であるはずの主人公たちが、深く分厚いものを背負っているかのように感じるのです。
…脈々と続く、先人達のパッションを。

色々と考えさせられるエピソード。そして爽やかで解放されるような読後感。

青春っていいなあーっ!
最高でした!オススメですっ!!

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