二世の苦難
- ★★★ Excellent!!!
『元二世信者』、古くて新しい問題です。
何が正しくて、何が誤りか。誰にも解らないし答えは無い、有っても答えは都度変わっていく。そんな問題だからこそ、人は自分で探し進むことができます。
…それは、子供であっても同じ。
その子にとって、何が正しくて何が誤りなのか。親にだって解るはずはない。親が出来るのは、子供が自身で自らを探し求めることを、後ろから見守ってあげることくらい。子供は親の分身ではなく、親の理想を詰め込む人形でもない。
良かれと思って行う、エゴの押し付け。これは決して宗教二世問題に留まることでなく、我々が常々直面する問題なのかもしれません。
このような深い問題を扱いつつも、とても読みやすくリアリティに溢れる本作は、読み手を一気に引き込みます。
是非とも、お手にとってみてください。
お勧めです!