刹那的チョコレートパフェの世界

彼女は唐突に失われた。僕の世界から、消え去ってしまったのだ。まるで初めからいなかったかのように、ごく自然に。そして彼女が消えた後には、手のつけられていないチョコレートパフェが一つ残されていた。テーブルの上にはただひとつ、そのチョコレートパフェが存在しているだけだった。あたかもチョコレートパフェだけのためにテーブルが用意されているかのようだ。