この作品を読むまで、オリエンテーリングに競技部門があることを知りませんでした。
おそらくこのレビューを読む人たちも、ガチのオリエンテーリング協会と選手がいることを知らないでしょう。私はついさきほどネットで検索して「これ物語の創作じゃなくて、現実にあるんだ」とびっくりしたぐらいなので。
てっきりオリエンテーションというのは、小中学校とかでやる体育とか社会科見学の一環かと思っていたんですよ。
ところが国際大会が存在するほどの競技でした。
では実際のところどんな競技内容なのよ? というのに触れたのが本作です。
女の子たちが高校部活として、オリエンテーリングに打ち込んでいます。
魅力的な女子キャラクターたちが、山岳地帯を含んだコースをGPSなしで立ち向かうわけです。
主人公はオリエンテーリング初心者なので、最初のうちは体力が不足しているし、地図を読む力もありません。
しかしたくましい先輩たちに導かれて、少しずつ山岳地帯を踏破するための力を身に着けていきます。
そんな女の子主人公を突き動かす原動力は、憧れの女子先輩に対する愛ですよ。
これだけ魅力的な舞台設定と、百合をふくんだ人間関係を混ぜ合わせたら、おもしろい物語間違いなし。
みなさんもガチ競技としてのオリエンテーリングを読んでみましょう。