割り切ることも見捨てることもできない、死に損ないの日々

死者が蘇る町で、様々な死者と邂逅した三人の群像劇ホラー。
題のcroakerは死者を表す俗語の他、「死に損ない」や「不平を言うひと」の意もあり、死者を割り切ることも見捨てることもできない三者三様の在り方にも重なります。
屍の王を示す意味は何か。
切なさと死者が見せる不穏な凶暴性を両立させた、ジャンル移行が魅力的で、青春ブロマンスとしても良質な作品でした。