既視感ある風景から異界への誘い

葬儀屋で働く陣は普段の通勤経路で奇妙な体験をする。
先に進めないエレベーター、壁が立ちはだかる改札、徘徊する化け物。
それを海外の都市伝説ではリミナルスペースと呼ぶ。

やがてそれは頻繁にやってくる。
テーマパークやショッピングモール、そして懐かしい我が家で。
現実か悪夢か、読者は陣と共に不思議な体験に誘われる。
陣を呼ぶのは何者か。

時々登場する斎場近くの中華料理店「加油」は癒しのスペース。
そしてマイクロブタの小次郎が可愛い。

巧妙な語り口で独特の世界観が構築された新感覚ホラー。
ぜひ最後まで見届けてください。

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