この日記について
十二月二十五日の分でちょうど一ヶ月が経ちましたので、この日記はおしまいです。さいわいにも何人かのかたに楽しんでいただけたようで安堵しております。
嘘日記をつけていたのは、単純に小説がうまくなりたかったからです。といいますのも、花村萬月さんの『たった独りのための小説教室』という本のなかに、最低一ヶ月間、虚構の日記をつけるという課題が出てくるのです。
こちらの本はいまだ小説を書いたことのない天才に向けた体裁なので、私のようなすれた物書きは横から見ているしかありません。でもせっかくなら何かひとつふたつは技を盗もうという努力をしたいものです。
課題が出た次の回をみると、これを完遂した人に向けた講義でした。しばらく読み進めてしまったため答え合わせをしたうえで書くことにはなってしまいますが、いったん読むのをとめました。実際にやってみたほうが力になりそうでしたから。
私は日課をもつのが苦手です。この日記もどうにかこうにか完走したという体たらくで、かなりつらいと感じる日もありました。小説を書くのには、実は向いていないのかもしれません。
それでも私は書くのが好きだと言い張りたいですし、これからも書きつづけるつもりです。
私はうまく嘘をつけたでしょうか。ご感想がありましたら、コメントなどに残していただけましたら幸甚です。
一ヶ月日記 夏野けい @ginkgoBiloba
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