概要
差別と分断、混迷する歴史の中で彼女は立ち上がる……
少子化の進んだ日本に大陸から多くの人間が移住し、政権を取った。国名をネオ・ヤマト国に変えた。それに反発した一部の旧日本人は反乱者として夢島と錨島に収容された。それから約1世紀、錨島の者たちは武力抵抗を続けていたが、夢島の住人は貧しい暮らしを受け入れていた。その夢島から深夜、遊田剛毅と瑠々香の親子は脱出を図った。
朝、瑠々香は本土の浜に流れ着いていたが、父親の姿はなかった。
およそ20年後、加賀美家の養女となり、加賀美ルカと名前を変えて出生地をかくし、自治市であるF-Cityの広報官として働いていた。主に市民に向かってニュースを伝えるのが仕事だが、市民から人気があって、市長などには〝F-Cityの顔だ〟とおだてられていた。
F-Cityは夢島と錨島に橋で繫がっており、錨島からのミサイル攻撃
朝、瑠々香は本土の浜に流れ着いていたが、父親の姿はなかった。
およそ20年後、加賀美家の養女となり、加賀美ルカと名前を変えて出生地をかくし、自治市であるF-Cityの広報官として働いていた。主に市民に向かってニュースを伝えるのが仕事だが、市民から人気があって、市長などには〝F-Cityの顔だ〟とおだてられていた。
F-Cityは夢島と錨島に橋で繫がっており、錨島からのミサイル攻撃
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- ★★★ Excellent!!!大変だ……、これは戦争だ……。
未来。
「大陸」から侵攻された日本。
抵抗を試みた国民は「島」に幽閉された。
その「島」で貧困とともに育った少女が主人公。
一方、日本列島の一地方である「C-City」は、中央政府との軋轢を深めていく。
理由は、赤ちゃんを人工授精、人工保育させる「センター」、莫大な儲けを生むその施設を、「C-City」から中央政府へ譲渡しろ、と、中央政府が横暴な権力をふりかざしたからである。
───まさか、戦争になんてならないよね?
───まさかね。
そう思う市民たち。
話はきな臭く、緊迫感に満ち、ドキドキ・ハラハラのまま進みます。
政治劇です。
読み応え抜群の物語ですよ!