必殺 ファイヤーブレス

 いっぽうたい耀ようほくかおるさんにんだんトイレでげんじょうはなってた。


「スセリやオモイカネとれんらくれないって、どうことさ!」


 ほくがそうかえすと、かおるう。


んでもへんとういんです。ふたかたなにったにちがりません!」

下手へたしたら、ふういんされてるかも……」


 そうったたい耀ように、ほくかえす。


「それじゃぁ。このじょうきょう、ボクだけでどうにかしないとけないの?」

「そうことでしょうか……」


 かおるがそううと、ほくさらつづける。


「そんなことったってどうすんのさ、ボクにアノつくがみたおほうほうなんてるの?」

ります、すこあぶないですが……]


 おもいもらないかおることに、たい耀ようほくかおるかえす。


ほんとうか、かおる?」

ほんとうかおるくん!」

勿論もちろんです。ほくくんひるやすみにせつめいしたことおぼえていますね」


 ほくにそううながしたかおるに、ほくかえす。


えんほうしゃだっけ?」

「そうです。それを使つかってですね…………かくかくしかじかで、こうやるとぶんアイツをたおせるとおもうんですよ」


 それをいたたい耀ようおどろき、かおるう。


かおる、それはホウオウマルちからいたらダメなのか?」

「アレだけのはんってるこないっくエレルギーをあつめたらそっちのほうけんです。けっかいればべつですが」

「だからってそんなほうほうりょくちがったらリュウジャマルロウオウマルばされるだろ!]


 かおるってかるたい耀ように、ほくつよ調ちょうはんろんする。


たい耀ようくんいまはそんなことってるあいじゃないよ。いまようくんたたかってるんだし、はやたすけにかないと。ボクがどうにかするってっちゃったし、ボクはくよ!]


 そうって、ほくだんトイレからけてく。


ほく!」


 うしろからこえるたい耀ようこえし、トイレからほくあたりをかくにんすると、ごうきょうしつまえにはだれない。


し、じょうかいだんほうから……)


  ガラガラ トン


 そっとよんかいひろまどけたほくは、キーホルダーをかかげ、るだけきょうしつどもたちこえようう。


「やるよ、ロウオウマル!」



 ★★★★



 どうこくしずしょうがっこうグラウンド。


(うぅぅん、どうしたもんか?)


 ようはそうかんがえながら、つくがみルックをリュウジャマルなかからながめている。

 かぜちからではつくがみルックをらすことても、たおことい。

 そのためようかたなく、ちゅうがたたつまきリュウジャマルちからし、そのたつまきつくがみルックをんでうごきをめていた。


 とつぜんつうしんのうほく姿すがたうつると、ほくようけてう。


ようくんてきたおほうほうかおるくんいてたから、グラウンドかこってるかぜめて!」

ってたぜ」


 つうしんのうに、うれしそうにそうかえしたように、ほくしんけんかおはなしをつづける。


いてようくん。スセリがふういんされてるみたいだから、ボクたちだけでやるよ]


 それをいたようおどろう。


「マジ!」

「ボクたちしかちゃんたちまもれないんだ、ようくんはどうするの?」


 ほくにそううながされ、ようすこかんがえたあとつうしんのうしにほくかえす。


「やるにまってんだろ!」


 そのことどうに、グラウンドをおおっていたぼうふうかべしょうめつ


  ガコン

   ガコン

    ガコン


 ロウオウマルどうがわからグラウンドにはいってき、たつまきまれてうごけないつくがみルックをかくにん

 ほくようつくがみルックのたおかたを、つうしんのうしにせつめいする。


かおるくんうには、かくかくしかじか……ってことみたいなんだけど」

「つまりリュウジャマルは、そのばくはつちからひろげないように、かぜかべつくればいんだな」

「うん、けどかぜりょく調ちょうせいして。つよぎるとロウオウマルちからをじゃまするし、よわぎるとボクまでぶみたいだから」


 ほくはそのことどうに、ぶんたちるグラウンドをロウオウマルつくったかべかこい、かくした。


リュウジャマルかぜかべ調ちょうせいはおまえまかせる」


 ようリュウジャマルかってそうったので、リュウジャマルおどろきとあんざったようこえく。


「キュゥゥ?」

なんふくそうだけど、オレがそんなこまかいことかるわけねぇだろ。しっぱいしてももんわねぇから、たのむ」


 そうリュウジャマルたのんだようだが、ないしんこわいとかんじていた。


こわくない…… こんかいはオレたちでやるしかないんだ)


 ようぶんこころにそうかせ、リュウジャマルめいれいする。


リュウジャマルいちあのたつまきしたあとつくがみまわりにりんてんかぜかべ!」


  ブオーン


 リュウジャマルようかくんだのか、ようめいれいどおつくがみルックをんでいたたつまきいちし、さいりんてんつくがみルックをたつまきぶんじこめて、リュウジャマルロウオウマルとのあいだかべにした。


じゅんたぞほくしっぱいしてもうらむなよ!]


 つうしんようかがみしにようにそうわれ、ほくつくがみルックをロウオウマルう。


「ぶっつけほんばんだけど、やるよロウオウマル


 そしてほくは、ロウオウマルかくかおるからいたことめいれいした。

 するとりょうさんとアルミニウムのぶんが、りんてんない――せいかくにはめんからせいせいされ、せいせいされたさんとアルミニウムのぶんは、りんてんかぜあおられ

りんてんうちがわってく。


ロウオウマル、ファイヤーブレス!」


 さらほくロウオウマルにそうめいれいすると、ロウオウマルからつくがみルックにかい、ちょくせんじょうに、おなようさんとアルミニウムのぶんせいせいされ、さいロウオウマルくちもとさんとアルミニウムのぶんせいせいされると、くちもとさんとアルミニウムをロウオウマルみずからのちからきょうせいてきさんさせ、しろほのおようつよひかりとねつはっせいさせた。


 そのさんげんしょうつくがみルックにけ、せいせいしたさんとアルミニウムを使つかって間隔かんかくりながられんぞくおこなうと、ロウオウマルくちからしろえんほうしゃはっしゃされているようえ、そのエネルギーはりんてんかぜけ、りんてんかぜなかはっせいっている、アルミニウムのげんれんてきさんうながすと、ぞくふんじんばくはつこしてつくがみルックをおそう。


「アンタレース!」


  ボワン


 それはほんのすうびょうごと

 おもったじょうがくはんのうひかりに、はんしゃてきじたほくようみみえたのは、つくがみルックのだんまつばくはつおん

 つくがみルックはふんじんばくはつまれ、がくはんのうほんらいふんまつべつぶっしつわってしまい、つくがみとしてそんざいなくなりしょうめつした。

 それをロウオウマル背後はいごから、かくれてていたスセリはごんおどろかんがえる。


なにをやったのあのたち! ……まぁ、あときましょうか)


 スセリはこころかせると、その姿すがたあらし、わざとあせったさますこおおきなこえう。


たりともゴメンなさい。かれてふういんされていたのよ!」


 そのことに、ようほくおみこえほうけた。


いまごろてもおせぇよ」


 ようがそううと、ほくはあることよううながす。


「スセリがボクまえれたってことは」


 ほくことさっしたようは、リュウジャマルきをりんてんたつまきほうけ、たつまきす。

 そしてほくは、グラウンドをおおっていたかべしてう。


「やった。ボクたちだけで、てきたおしたんだ!」

「そんじゃ、りでもげっか?」


 たりかいいて、スセリはクスクスわらう。



 ★★★★



おなしゅうきんよう しずしょうがっこう ひるやすみ】 


 ようほくは、ねんくみとなきょうしつまどぎわざつだんをしている。


「たく。なんでオレたちが、たちりょこういてかなきゃいけねぇんだよ!」

「そんなことって、がいたのしみにしてるでしょうとうきょうりょこう?」


 たい耀ようは、まいねんゴールデンウィークにちちおやたちいにとうきょうまでっていた。

 きょねんまではおりたい耀ようははおやいっしょに、かいしゃそうげいしゃでドライブがてらとうきょうまでかっていたのだが、今年ことしおりていあんで、どもだけでバスやしんかんせんぎ、とうきょうのホテルにかうことった。

 ゆうおりいわく、しゃかいべんきょうとのこと


 そうしてそのとうきょうへのりょこうに、ようほくいっしょいてことったのだ。

 もちろんかねおりちで、かんけいしゃすべせっとくしたのもおり


 おもてゆうは、そうはかんがえたはいものの、ふただけではおり流石さすがしんぱいで、なかようほくいっしょに、ってくれるようたのんだとうもの。

 うらゆうとしては、かぜまるたちたいおうするためまとまっていたほうことと、たい耀ようははおやにそのことがバレようにするためさらたい耀ようちちおやたちかいしゃじょうためとうきょうりょこうえんすることず、このようげんじょうったとうもの。


 おりは、うらゆうようたちせつめいしんじさせたあとおもてゆうぶんむすめようたちりょうしんせつめいさらじつうらでキチンとまもっているとことして、こんかいたびなっとくさせてた。

 ただしこのゆうじっさいりょうほうふくめてはちうそり、こんかいどもたちたびをすることったのは、おりとスセリがしんヒルコをじょうげるけいかくに、ひつようってきゅうきょおもいたことる。


 ほくことに、ようすこいてことかえす。


「そりゃ、まぁ……」

なにりょこうくの?」


 ときがベランダから、ふたにそうはなけてた。


「そうなんだよ。たい耀ようと、とうきょうまでことってさぁ」


 ようがそうかえすと、ほくときたずねる。


「ボクたちなによう?」

「さっきうれしそうなたい耀ようくんけたから、ゆうきたくて貴方あなたたちさがしてたのよ。いてもかったんだけど、貴方あなたたちともはなしたかったしね」


 そうったときに、ほくう。


「それはたい耀ようくんはおとおさんに、ちゃんはりょうしんひさびさえるのが、うれしいんだとおもう」


 ほくこといて、ときはクスクスわらったあともうわけなさそうなかおで、ふたにおねがいをする。


いまわらったの、わるふうらないでね。わたしおもたることって、なん可愛かわいいなぁって」

「バカにしてねぇならいさ」


 ようにそうわれ、ときことかえす。


「ありがとう。そうえばたりともりょうしんんでないの? いや……いまはなしだと、たい耀ようくんはおかあさんとはんでるってことかしら?」

たりちちおやともだちらしくてな、とうきょういっしょごとしてるみたいだぜ」


 そのようせつめいに、ほくそくくわえる。


かいしゃいそがしいからほとんえないんだ。だからたりともたまえるときうれしそうなんだよ。ちなみに、ちゃんはお祖母ばあちゃんとんでる」

「へぇ、それにしてもがいだわ。たい耀ようくんそううのめんどうくさいとかいそうながするのに?」


 ときことようほくはクスクスわらい、ようう。


「あいつじっさいつよがりのさびしがりだからなぁ」

いまかっこうけてるけど、むかしいろいろって、ちゃんやミオッチとケンカはじめたことったね」


 ほくことに、ときすこおどろき、おもってたりく。


たい耀ようくんふたにだけ、たいおうちががしたのは、もしかしてその所為せい?」

たい耀ようには、いまはなないしょにしといてくれよ」


 そうったように、ときがおこたえる。


かってるわよ。それではなしはもどるけど、ふたなんとうきょうことったの?」

「えーっとそれはね……」



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