龍祀る民のネイ

戦乱と魔が溢れる大陸の山奥に龍祀る民がいた。

彼らは白龍山脈に住み、龍神様の神託を受けて世を荒らす堕竜を討ち、長きに渡り人知れず大陸を守ってきた。

そんな民の中に生まれしネイは一際武芸に天凛の才を持つ若者である。

通常、龍祀る民は成人の儀として18になる若衆達で堕竜を討伐しに下界に赴くが、ネイは13の秋に山の中腹に訪れた堕竜を単独で討伐。

この成果によりネイは民の長から一人前として認められ、幼き頃からの夢であった下界での旅を許される。

辺鄙で窮屈な世界から解き放たれた世間知らずの若者は広き世を旅する中で、少しずつ戦火に巻き込まれ始める。