第3話 最高のプレゼント
キーンコーンカーンコーン
「気を付け、礼。ありがとうございました」
「あ~終わった~」
俺の名前は
俺の友達の男子校に通っている
あいつは男子校だから、恋愛が出来ないらしい
正直哀れだけど、あれはあれで楽しそうだからいいだろう
・・・多分
「お疲れ、タカ」
「牛飼、お疲れ」
こいつは
同じ中学でこの高校に入ったのは俺と牛飼だけだ
しかも運よく同じクラスに分けられたため、休み時間には良く雑談している
「そういえばもうそろそろ遠足じゃないか?」
「あ~なんだっけそれ?」
「ほら、あれだよあれ」
「詐欺の手口じゃん」
「それはおれおれ詐欺な、というか今頃やってるやつあんまり居ないだろ」
今は詐欺の手口も巧妙になっているらしいな、いやそんなこと今はどうでもいい
それよりも遠足についてだ
どこで何をするんだろう、先生は何か言ってたっけ?
「タカが体調不良で寝込んだ時に先生が言ってたことなんだが」
「ああ、そうなの?」
「男女のペアで組んで遠足するっぽい」
「え、男女ペア?まじか」
「そういえばタカは隣の席の子好きだったんだよな?」
「うん、
実は俺には好きな子がいる
それは隣の席の女子である
何故好きなのかと言われたら、色々と理由はあるが
まず一つはとても可愛いからだ、顔も声も仕草も可愛い
二つ目は優しいからだ、可愛いのに驕ることも無い
その他にもいろいろ理由はあるが主な理由としてはこうだ
「流石に言わないよ、俺をなんだと思ってるんだ」
「お前は
「おもんな」
「あーキレそう」
たまに
地味に心の奥の方にグサっとくるのでやめてほしい
あ~、それにしても
「
「ほんと、応援してるわ。応援したってどうにもならないけど」
「先生が勝手に決めるのか、もしくは生徒たちで決めていいかによるな」
「自分たちで決めていいってなったらどうする?」
「多分日寄って話しかけれないかもしれない」
「でも先生が決めるとしたらタカと
確かに一理ある
このクラスの席順は男女が交差するように並べられている
先生が隣の席って言ってくれることに今年の運をつぎ込もうかな
「おい、
「あ、ホントだ」
「んじゃ、俺は気を利かして居なくなるんで!よろしくやっとけよ~」
「おい、置いてかないでくれよ!」
行ってしまった
桃咲さんとは正直まだ、仲良し!というわけではない
夏休みが終わり、2学期に新しくこの席になった訳で仕方がないと言えば仕方が無いだろう
仕方がないことにしてくれ
「ぁっ」
桃咲さんが消しゴムを落としたようだ
ほっとけるだろうか?いや、ほっとけるはずがない
神速で消しゴムを拾い桃咲さんに手渡しする
「あ、どうぞ」
「あ、ありがとね」
お礼を言われた
他の人に言われただけでもちょっと嬉しいのに、好きな人に言われたわけで
もう気分がとても良い
「ねえ
「昨日?昨日は小学校の時の友達と久しぶりに会ってたよ」
ん?なんか会話発生してない?
会話イベントktkr
緊張せず話そう、はい深呼吸
「そうなんだ!友達と何してたの?」
「カラオケで歌ってたかな、それと高校合格祝いだって言ってプレゼントも貰った」
「プレゼント良かったね!何貰ったの?」
昨日ケーとみっきーに貰ったプレゼントを思い出す
プレゼントをくれたこと自体は嬉しかったが
欲を言うとしたら別の物が欲しかった
「これが酷いんだよ、2人から貰ったんだけどさ」
「2人から貰ったの?」
「そうそう、一人目はかぼちゃパイ買ってきたんだけどさ」
「かぼちゃパイ?私も好きだよ!」
「え、ほんと?そのかぼちゃパイ俺の親の店のかぼちゃパイだったんだよね」
「え!
「まあ、そうだよ」
「すご~い!私もかぼちゃパイ食べてみたいな!」
え、まじで
ケーからのプレゼントって、ほんとはこの状況だったりする?
だったらガチでありがたい
「かぼちゃパイ持ってこようか?」
「え、でも悪いよ!」
「いやいや、大丈夫」
「ほんと?じゃあ、くれるなら貰う!」
可愛い、凄い可愛い
「もう一人のプレゼントは何だったの?」
「あ、もう一人はスーパーで買い合わせたような文房具」
「そうなんだ!じゃあ、勉強も捗るね!えへへ」
あ、やばい
勉強したい
ケー、みっきー、やっぱりお前ら最高だよ!
そういえば、みっきーってどうしてるんだろ
ケーよりも恋愛に興味がなさそうだし
まあ、それより今はこの幸せを嚙み締めよう
キーンコーンカーンコーン
「あ、授業始まるね」
「次はホームルームだって、何やるんだろう」
遠足のペア決めかな?
これは先生にかかってる、俺の恋路がどっちに転ぶか
良い方であってくれ!
「はい、みなさん席について。これから君たちで来週にある遠足のペア決めをしてもらいます。男女のペアで組んでください」
オワタ、俺から話しかけれないし多分
さよなら俺の青春ラブコメ
「ねえ、
「え、いいの?」
え、これって夢じゃないよね?
俺が
ヤバい、嬉しい
「うん!
「いやそりゃもちろん!逆にこっちこそ・・・いやなんでも無い。
「よろしくね!」
危ない、本音を言いかけた
流石に舞い上がっているとはいえ言葉くらいは選ばないといけない
だって、この状況は青春ラブコメが俺を見捨てなかったってことだからな
いや、まじか、嬉しいな
今日は最高の日だ
これもケーとみっきーが話題を生んでくれたからとも言える、感謝感謝
そういえばみっきーってなにしてるんだろ
ケーの過ごしぶりは聞いたことがあるけど、みっきーは聞いたことないな
みっきーは女子が好きなのかって聞いたら普通に男子が好きって言ってたし
ケーとおんなじ感じなのかな?
〇●〇●〇●〇
「はぁ~!百合最高!」
「みっきーって、性癖だいぶ特殊だよね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます