第8話 何気ない日常①
「出来た~!」
「やったね~」
「ほら見て、夕日めっちゃ綺麗!」
「うわ、やばいやばい綺麗過ぎる!ちょっと写真撮っておこ」
「僕も撮っておこうかな」
「俺映っていい?」
「「いや、それはちょっと・・・ごめん」」
「よくその言葉をハモれたな!?」
今日は中間テスト終わりの休みの日にキャンプをしに来た
男子校に通っていて唯一嬉しいと思っていることは休みがいちいち多い事だ
その他は土曜授業とか、色々良くないことも多いけど
そんなんええねん(エセ関西弁)
あ、というかエセに漢字あるの知ってるか?
エセは似非って書くんだけど、これは似て非なるものから来てるらしいよ
いや、だから今そんなの関係ないんだよ!(キレ気味)
取り敢えずキャンプ場に来て、今さっきテントを立てたところだ
実は全員キャンプ未経験な未成年なのに、良くここまでスムーズに進んだと思う
「よし、それじゃあBBQする?」
「僕さっきテント立ててる時についでにBBQグリルと網のセットはしたよ」
「早いね~ありがたいわ」
自分で行動する能力も行動の素早さも凄い
そこに頭の良さが加わってくるからもう最強だ
「
「全然いいよ」
「
「もちろん!任せてくれ」
「う~んそれじゃあ僕はブラブラしてるよ」
そう言ってテントに中に入っていく
ブラブラしてないじゃないか、ついに
それで完璧に近づいたかと言われると・・・まぁ人間らしくなったんじゃないかな
「あ、ぼちぼち、火着いたよ」
「はい、
「あ~その一人称呼び、結構可愛いよ」
「へぁ!?」
「やめろ
「
「二人とも~!」
実際、
いつか女装
「それじゃあもう網に野菜とか肉とか乗せていいか?」
「もちろん良いよ」
「あ、僕やってみてもいい?」
「いいに決まってるじゃないか!ほら、トング」
「ありがと!」
良い笑顔でトングを持ち、野菜と肉を交互に網に乗せ始める
網に乗せるたびにジュ~といい音を立てる
その度に気持ちが高まってくる
「それにしてもさ、ここって空気美味しいよな」
「まあ森の近くだから空気が綺麗なんじゃないか」
「そうだね、木がオゾンとかフィトンチッドを放出してるから、テルペンの香りを感じてリラックスできる。だから空気が美味しく感じるんだね」
「「あ、可愛くない
そんな急に科学的根拠を言われても
俺たちは勉強から逃げるためにはるばるここへ来たっていうのに
まぁ、ちょっと面白かったから結果的にヨシ!
「そろそろ良いかな?」
「それは
「そうそう、まぁそれで黒焦げになったとしても俺たちはおとなしく食べるので」
「ねぇ~!意地悪しないでよ!」
そう言いながらも
と思ったらおもむろに網の上の食材をひっくり返し始めた
その瞬間、思わず驚く
「完璧だ・・・」
「え、すご」
「えへへ、やっぱり二人には美味しいもの食べてもらいたいからね」
「
「彼女出来たら絶対に別れなそうな性格してる!」
「・・・?褒め言葉?」
もちろん褒め言葉だよ
「はいこれ、食べて」
「ありがと」
「ぷりーずぎぶみー」
「あ、
あれだけ英語を毛嫌いしてた
お母さん嬉しいよ、これからも勉強しようね♡
あれ、これ俺にも言えることじゃないか?
・・・細かいことは気にしない!
「それじゃあ食べようか」
「いっせーので、で食べよ!」
「いいよ、誰やる?」
「じゃあ俺やるわ、いくよ?いっせーのーで!」
「「「頂きます!」」」
まずは野菜を一口
うん、普通に美味しい
特に人参、焼いて柔らかく甘くなっている
そして肉
この情報が要るかは分からないけど、一応牛、豚、鶏の肉がそれぞれある
今焼いたのは豚肉だ
「んん!美味い!」
「うわ、凄い!めちゃめちゃ美味しい!」
「ほんと?良かった!」
美味過ぎる
何か特別な味付けがあるわけではないけど、肉本来の味がとにかく美味しい
あと、
その後も沢山美味しく食べた
〇●〇●〇●〇
「は~美味しかった!」
「そうだねぇ」
「半分は
「それはそう」
「そんな、大げさだよ」
「それじゃあ片づけするか」
お腹いっぱいで本当は動きたくない気分だが、重い腰を上げて片づけを始める
ピロンッ♪
ふと、良い音がしてスマートフォンがなる
通知画面を見るとメールが来たようだ
「なんかメール来た」
「それ内容聞いていいやつ?」
「う~ん、開いてみてダメだったらダメっていうわ」
「おけおけ」
メールを開く
・・・なっっっ!?!?!?なんだと・・・!?
ちょ、ちょっと、ちょっと待ってくれ、待て待て待て
「どうしたんだ、そんな神妙な面持ちで」
「結局僕たちは見ていいの?」
「あ、あぁ、ぎゃ、逆にこれを、み、見てくれ」
その刹那、一同に衝撃が走った
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