第6話 テスト前に一息
あ、あれ?
いったい今何が起こったんだ?
「気が付いたら、もうテスト前に・・・時空が歪んでいるのか?」
「奇遇だな、
「ってことは
「僕?僕は二人と一緒にこの一週間頑張って勉強したよ。生憎、
やめろ!やめてくれ!
現実を見せないでくれ!
そこは嘘でも「僕も時空が歪んだみたい~」って言ってくれ・・・
「な、なぁ、嘘だよな?明日期末テストなんて嘘だよな」
そ、そうに決まってるだろ!
その冗談はあんまり笑えないぞ
「明日から4日間だよ」
「ああああああああああ!!!」
「クリティカルヒット!
痙攣している・・・
可哀そうに、効果抜群な上に急所に当たって更にクリティカルヒットだったっぽい
フルコンボじゃん
「よし、と」
「あ、生きてる」
「心配だったよ」
「
「陰キャ特有の早口発動!」
やはり
「
「可哀そうに」
「ほら、二人とももう帰るよ」
そう、さっき
もう学校から帰る時間だ
良かった良かった、さっさと帰って勉強しよう
「ちょっと待って、二人とも」
「どうしたの?
「何かあったのか?」
急に
何か忘れ物でもしたのか?
「この後近くの通りで食べ歩きしないか?」
「頭おかしいだろ、テスト前日だぞ」
「僕は良いよ~」
「
一応確認だけど、期末テスト明日だよね???
どうしちゃったの???
「
「そうだよ、だから今日も勉強するんだよ」
「違う違う、そうじゃない。一日やったところで成績には何の影響もないに決まってる」
影響あるに決まってるだろ
「勉強ってのはな、日々の積み重ねなんだ。それは俺が身をもって体感してる」
「
「だから日々やってきた俺たちにとって今日の勉強は意味を為さない!」
「そんなことないだろ」
「たまには息抜きも必要なんだ!」
「そんなことないだろ」
「
そんなことないだろ
他にも日本語知ってるもん
何故か現代文だけは
他にも知ってるもん
「とにかく!息抜きも必要なんだ!
「僕も良いと思うよ、
「
「
「頑張ってるか・・・勉強はできてないんだな」
どうしよう、いや迷うな
休息が必要なんだ!かぁ・・・まあ確かにここ一週間ゲームしてない
うーん・・・
「じゃあ、行くわ」
「俺はお前のこと信じてたぜ!」
「それじゃ行こうか」
結局いくことにした
理由は単純で、疲れたから
それにあんなに熱心に勉強を教えてくれた
ぎりぎり後悔はしないだろう
「まぁ、30分くらいで解散するけどな」
「割とすぐだね」
「最初っからそう言えよ~」
「あ、あれ美味しそう」
「ほんとだ!
「良いよ、買おう」
そう言って
コロッケ以外にもあるけど、2人はコロッケを指さしている
美味しそうだな
「すいません!コロッケ3つお願いします!」
「はいよ、600円ね」
「200円ずつ、プリーズギブミー」
「はいどうぞ、揚げたてだよ」
「ありがとうございます!」
「ありがとね~」
「ありがと、
「え?俺が買ったから全部俺のだよ?」
「は?おい」
「ちょちょちょ、冗談じゃん!目がガチだって!渡すから!」
あぁ、冗談か
なーんだ!危うく勘違いして手が出るところだったよ
・・・冗談だよ?
「皆でコロッケ持って、おそろっちじゃん」
「JKか」
「どっちかというとカップルじゃない?」
「そうかもね、まぁ俺らにはどっちも身近にいないから分からないけど」
「せっかく遊びに来たのにあんまり悲しい事を言うな」
何で遊びに来てまで男子校の宿命を背負わないといけないんだ・・・
現実からの逃亡だ!
「え、うま」
「美味しいねぇ」
「ちょ、
「分かった分かった」
まだ湯気の出ているコロッケを一口食べる
やばい、ちょ、熱すぎ
あっつ!あ、でも
「旨い!」
「だろ?」
「なんで
このコロッケ美味し過ぎる
なに使ってんだろ?全然分からないけど美味しい
「来て良かっただろ?」
「あぁ、来て良かった」
「美味しいねぇ」
俺もなんか心が温まる
「あのさ、俺さ」
「うん」
「なんていうか、楽しいわ。ありがとう」
「僕も楽しいよ」
「あ~!
「お前!茶化すなよ!」
いや、茶化してないよ(虚無顔)
だから取り敢えず頭をヨシヨシしといた
「色んな人の前で頭撫でんなよ・・・」
「恥ずかしいねぇ」
「あ~可愛いね」
「キモイって!」
「
「おい!誰かこいつらを止めろ!」
そう言いながらなんだかんだコロッケを食べ終わる
他のものを探しに行こう
その後も
〇●〇●〇●〇
今日は期末テスト当日
正直めっちゃ嫌だ
だけど
「まぁ、なんとかなるだろ」
「沢山勉強したしな、これで点数上がらなかったら俺泣くわ」
「一緒に頑張ろうね」
いつもより、自信がある
先生が教室にテストを持って入ってくる
試験が始まるようだ
「今から配っていくから、喋るなよ」
そう言ってテスト用紙を各生徒に渡していく
昨日
そんなの面と向かって言うの恥ずかしいし、何より面白くないから言わないけど
あの言葉をくれただけで今日のテストは頑張れそうだ
「それじゃあ、試験開始!」
先生の合図と学校のチャイムが重なる
生徒たちは一斉にペンを持ち、テスト用紙に書き始める
俺はひと呼吸置いて、ペンを手に取る
きっと大丈夫だ
「よし」
誰にも聞こえないような小さい声で
自分への号令をかけた
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