第13話『多重人格』
私の謎の存在、人格はその後も増えて十六歳までの間に私を入れて八人になる。
T、YU、K、YM、MY、WR、WS、そして私。
私の人格間の記憶は幸い他七人がフォローして繋がっている事の方が多い。私の場合は、フォロワー的存在だったのだが、一言で言えば個々にやる事が異なる。
しかし、どの人格も勉強や読書は好きらしく、勉強などについては問題なかった。いや、問題はあったが彼らが教えてくれたからどうにかなったに過ぎない。
その状態が続いていくのだと思ったが、十八の時に私はTとの二人三脚になる。
他の人格は眠っているのか、はたまた統合したのか分からない。
でも、十二年以上顔を出していない。だから、私の中では彼らが居た事だけが残っている。否、彼らが居た事の証人が私達二人だけなのだ。
私はもしまた彼らと話せるのなら、まず、こう言いたい。
助けてくれてありがとう――と。
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