本作は事故物件の除霊師を主役とした、設定自体はやや硬派な設定のお物語です。しかしそこに派遣されてくる、THEアルバイトと言わんばかりのチャラ男な大学生。
真面目を絵にかいたような弐千佳さんと、それを引っ掻き回す天然気質な有瀬くん。この二人の嚙み合ってるのかわからない、夫婦漫才のような会話が終始光ります笑
スリリングなシーンでも、有瀬くんのおかげで締まりすぎないところが好きですね。
これはちょっとネタバレなのですが。幽霊とポ〇モン交換はできなかったようですが、セッ……すれば出られる部屋には閉じ込められてました。
続きは本編で……!
不動産の事故物件って聞かれたことはありますよね。
その賃貸の部屋で過去に事故などあった物件のことです。(ま、いろいろと。世の中にはいろいろありますから)
しかし、この作品に書かれる事故物件は普通ではありません。
異能除霊師である無量 弐千佳が扱う物件は、すべて幽霊とか霊がらみの普通では扱えない代物。
毎回、契約する不動産会社に請われ、彼女は部屋の除霊に向かいます。
この弐千佳がとても魅力的なんです。
クールでけっして感情を表に出さない大人の女性で。
色で表現すれば、まさに黒、ブラック。そういう女性です。
内容的にはホラー作品ですが、内容に奥行きがあって、単なるホラーとは違います。
心霊現象に立ち向かう彼女は常に命懸けで、斜に構えているのに、その姿が健気なんです。
興味がわいてきましたでしょ!
本作、もうひとつの魅力は、彼女の相棒です。大学生・有瀬 安吾。
これが、かなりチャラい男で、なにコイツって最初は思ってしまいます。
彼を色でたとえれば、黒とは真逆の極彩色です。
チャラい男が苦手な私ですが、読み進めていくうちに、彼のことが好きになっていました。彼の明るさには、実は意味があったのです。その理由は本文のなかで。
これは「ドライなイケメン女子とワンコ系チャラ男のコンビ(作者談)」の除霊物語です。とてもお勧めです。ぜひ、お読みください。
主人公の弐千佳さんは、除霊師です。アシスタントのチャラい男有瀬君を従えて、事故物件の除霊をするストーリーなのですが。
とにかく! とにかく弐千佳さんがかっこいい!
弐千佳さんは女性で私も女性なんですが、それでも弐千佳さんに惚れ惚れしてしまいます。
タバコをふかす姿といい、除霊している時といい、有瀬君をあしらっている時といい、とにかくすべてが様になるいい女です。
事故物件ごとに章立てされ、幕間に小話が入る構成なのですが、もう延々と読んでいたくなります。もっと、もっと事故物件の案件カモン……ってなります。
個人的には書籍化してシリーズ化してもらいたいです。クールな弐千佳さんの表紙絵なんて見たい事この上なし。
ついつい章ごとに一気読みしてしまいます。だって続きが気になるんだもの。
有瀬君との今後も気になりますし!?
読んで行くほど弐千佳さんとその亡きお兄様との関係は謎が深まりますし。
もう、良作も良作。超良作です。めっちゃオススメです!!
マッシュショートのイケメン女子・弐千佳さんが紹介されたアシスタントは、年下でいかにも遊び慣れてそうな陽キャ大学生・有瀬くん。
チェンジと言いたくなる有瀬くんでしたが、実は寺の三男坊。霊的な素養はあると太鼓判を押されていても、弐千佳さんの顔色は晴れません。
アシスタントを求めているのは部屋を綺麗にする清掃員。しかし綺麗にすると言っても、行う作業は除菌作業ではなく除霊作業だったのです。いわゆる事故物件に染みついた負の念を祓う仕事は、まさに表には出ない汚れ仕事と言えます。そんな弐千佳さんのアシスタントとして有瀬くんが求められていたのは、もしものときの業務連絡でした。
楽しいとは言えないアシスタントのはずが、大型のわんこのごとく弐千佳さんを慕う有瀬くんに癒されていきます。
闇を抱えた弐千佳さんと光属性の有瀬くんは、うまくやっていけるのか。
この世にとどまってしまっている霊を送り出すエンタメドラマ、お気に召された方はぜひ「共感応トワイライト 〜なごや幻影奇想ファイル〜」にも足を運んでくださいませ。本作に登場したあの人の活躍が読めますよ!
甘いのとしょっぱいのを交互に食べると無限に食べられちゃいますよね。
私のこの小説に対するイメージがそれです。
除霊師の弍千佳さんは、事故物件に出る幽霊を祓うのが生業。ある時縁があってアシスタントを雇って……。というところから始まるこのお話。
この新しいアシスタントの有瀬くん、スーパーポジティブなチャラ男でございまして、どんなホラー展開の中でも明るい最強の陽キャなのであります。
クールな弍千佳さんと明るい有瀬くんの愉快で軽妙なかけ合いにくすりと笑っているうちに、ひぇっと息を呑むようなホラーの話が進行していく、という二段構えが、クセになること間違いなしです。
事故物件に住んでみたい。なんて物好きはほとんどいないでしょうね。
ましてや、その場所で立て続けに不審な出来事が起こればなおさらです。だって、絶対何か憑いてるじゃないですか!
本作の主人公、無量弐千佳さんは、そんな事故物件を専門の異能除霊師。曰く付きの物件に泊まり込み、心霊現象の元を経ちます。
この弐千佳さん。クールで素敵なイケメン女性って感じで、とってもかっこいいのですよね。
そしてそんな弐千佳さんとバディを組むことになったのが、大学生の有瀬安吾。
なのですが、この有瀬くん、どうにもチャラい。
霊と向き合い、この世に対する執着を祓う。そんな霊的なお話のイメージからは縁遠そうな性格。これがホラー映画なら、真っ先に死んでもおかしくないかも。
こんな子がバディで大丈夫? なんて不安もありますが、意外や意外、実はけっこう頼りになるのです。
一見、弐千佳さんとは全然性格が合いそうにないのに、実際調子を崩されることも多々あるのに、いざって時はチャラい陽キャのまま、彼だからこそできる活躍を見せるのです。
二人が向き合う事件も、ひとつひとつがとっても濃厚で、読み応え十分。
どうしてここが事故物件になったのか。何を求めてこんなにも執着しているのか。時にハラハラし、時に切ないドラマが隠されています。
家と言うのは人が生きて暮らす場ではありますが、私たちが見たくない、意識したくない「死」もまた、人が暮らす家や部屋にはつきものです。
安らかな死であれば、そこには和やかな物語しかないでしょうが、人が最期を迎えるとき、決して安らかな場面ばかりではありません。
その忌まわしき穢れを後片付けするのが彼ら、ゴーストハウス・スイーパーズ!
若くは見えるけれどベテラン除霊師、クールな姉御のニチカさんと、超陽キャで大型犬系男子のアリセくんが、今日も訳あり物件に挑みます!
まるで映画のように鮮明に浮かぶシーンとキャラクターの表情が魅力の、この冬オススメのシティ・ホラーの傑作です。
読めばあなたも今夜はパスタが作りたくなるかも。
事故物件を専門に扱う除霊師、無量弐千佳。
憂いを纏う美しき彼女のもとへと現れたアシスタント候補は、彼女とは真逆のまぶしい笑顔と性格を持ち合わせた男子大学生、有瀬安吾だった。
彼女の仕事は、曰く付きとなってしまった住居でその原因を祓うこと。
淡々と、着々と霊の正体へと近づいていく弐千佳。
その傍らで、からからと賑やかに、ゾクゾクと震えあがりそうな霊障にも堪えることなく、時に予想外の形で弐千佳に解決へのヒントと驚きを与える有瀬君との掛け合いに、ドキドキとクスクスを味わいながら読み進めて行ってしまう作品。
相反する二人の活躍、皆様にもぜひ楽しんでいただきたく思います。
事故物件。それは何らかの事件や事故で人が亡くなった、曰く付きの物件。
そういった場所には幽霊が出る、怪奇現象が起きるなど良くない噂が流れる事が多いですけど、そんな事故物件を専門に扱う除霊師の、無量弐千佳さん。
クールでイケメン女性といった印象の弐千佳さんは持ち前の霊力で、事故物件に取り憑く霊を祓っていくのですが……。
ひょんな事から彼女の助手になったのが、陽キャな大学生の有瀬安吾くん。
この有瀬くん、霊感はあるのですが、どうにもノリが軽い。
お祓いをする霊能者って、神妙な雰囲気をしてるイメージがあるじゃないですか。だけど有瀬くん、チャラくてお調子者で、全然霊能者って感じじゃないのですよ。
そんな彼に弐千佳さんも調子を崩されることが多いのですが、何だかんだ言いながらこの二人、案外相性が良いようで、毎回協力して不可解な事件を解決していくのです。
事故物件で起こる怪奇現象の原因を突き止めていく様子は、刑事ものやミステリーものの事件捜査のよう。
凸凹コンビの掛け合いが実に面白く、新しいお祓いの依頼がくる度に、今度はどんな事件が起こるのかと、ワクワクしながら読み進めています。
事故物件で起こる不可解な現象を解決していくバディもの。
お楽しみください。
読みやすい、面白い、話の続きが気になっちゃう、人間関係を出歯亀したい――。
とにかく(もちろんとても良い意味で)とても読みやすいし、続きを読みたくなってしまう逸品です。
何処を褒めても良いのですが、キャラとストーリーについてさらっと。
メインを張るキャラクターズがすばらしい。
主人公は闇属性、バディを組むチャラ男が光属性。一見噛み合わなそうに見えて、傍から見ると(つまり読者目線で見ると)絶妙に噛み合ってる。というか一番尊い距離で噛み合ってる感じがします。
個人的趣味を自白するならば、私は闇属性xイケメンx強い(あるいは強気)な女性キャラが大好きです。”気だるさ”が時折混入するのは更に好きです。つまり、この主人公ってば、どストライクです。
チャラ男はありとあらゆるヘイトを[受けない]完全な光属性。ある意味無敵属性じゃないかとさえ思えるほど輝いているチャラ男。チャラ男氏の纏っているその光は闇属性の主人公の闇の部分を尊重しつつも、必要以上の闇をほぼ無自覚に祓っちゃう。ええ、無自覚に。でも仕方ないね、ガチの光属性だから。
この(無自覚系)人たらしめ! と――。
とにかくこのチャラ男氏、憎めないどころか、付き合うと好感度がグイグイ上がるタイプの人です。
そしてストーリー。
除霊、つまり人の(良くない)霊がメインターゲットとなる作品なので、当然ながらテーマ自体は重たいんですね、これが。霊のバックグラウンドが見えちゃうので。
当然陰惨で陰鬱な気持ち……では終わりません。ご安心ください。
なんてったってこちらには我らが光属性チャラ男君がいますからね。
そういう意味でも、この主人公とそのアシスタント(チャラ男君)のバランスが絶妙。
ストーリーの重厚さはちゃんとあるのに、読後感で心が濁らないわけです。
そして仕事(除霊)の「重さ」が、この二人の関係性を更に「いいかんじ」に引き立てています。私の脳内ではドラマ化決定しています。
とにかく”巧い”作品だと私は主張したいのであります。
まぁまずは一度読んでみてください。おすすめです!