ぐいぐいと引き込まれる世界観、展開のスピード感、あとチャラ男(光属性)

読みやすい、面白い、話の続きが気になっちゃう、人間関係を出歯亀したい――。
とにかく(もちろんとても良い意味で)とても読みやすいし、続きを読みたくなってしまう逸品です。

何処を褒めても良いのですが、キャラとストーリーについてさらっと。

メインを張るキャラクターズがすばらしい。
主人公は闇属性、バディを組むチャラ男が光属性。一見噛み合わなそうに見えて、傍から見ると(つまり読者目線で見ると)絶妙に噛み合ってる。というか一番尊い距離で噛み合ってる感じがします。

個人的趣味を自白するならば、私は闇属性xイケメンx強い(あるいは強気)な女性キャラが大好きです。”気だるさ”が時折混入するのは更に好きです。つまり、この主人公ってば、どストライクです。

チャラ男はありとあらゆるヘイトを[受けない]完全な光属性。ある意味無敵属性じゃないかとさえ思えるほど輝いているチャラ男。チャラ男氏の纏っているその光は闇属性の主人公の闇の部分を尊重しつつも、必要以上の闇をほぼ無自覚に祓っちゃう。ええ、無自覚に。でも仕方ないね、ガチの光属性だから。
この(無自覚系)人たらしめ! と――。
とにかくこのチャラ男氏、憎めないどころか、付き合うと好感度がグイグイ上がるタイプの人です。

そしてストーリー。
除霊、つまり人の(良くない)霊がメインターゲットとなる作品なので、当然ながらテーマ自体は重たいんですね、これが。霊のバックグラウンドが見えちゃうので。
当然陰惨で陰鬱な気持ち……では終わりません。ご安心ください。
なんてったってこちらには我らが光属性チャラ男君がいますからね。

そういう意味でも、この主人公とそのアシスタント(チャラ男君)のバランスが絶妙。
ストーリーの重厚さはちゃんとあるのに、読後感で心が濁らないわけです。

そして仕事(除霊)の「重さ」が、この二人の関係性を更に「いいかんじ」に引き立てています。私の脳内ではドラマ化決定しています。

とにかく”巧い”作品だと私は主張したいのであります。
まぁまずは一度読んでみてください。おすすめです!

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