もともと吸血鬼ものが好きなのですが、狼男の大上くんと吸血鬼の結良ちゃんの出会いはとても明るい雰囲気で、結良ちゃんかわいいなーと思って読み進めていたら、最後の切ない結末に胸を打たれました。コメディシーンであっても繊細で綺麗な背景描写があり、それが最後の切なさをより引き立たせていると感じました。
なんとも切ない。そこまでの持っていき方が巧みで、作品世界への没入感がありました。描写で感じたのは、明度差でしょうか。全体に薄暗いのに、登場人物への反射光だったり月灯りだったりといった光源が、より一層の切なさというか悲しい予感を強調しているように感じました。巧みに纏まってる作品だと思います!