メッセージについての議論。より深化させたメッセージを(起承転結の)「転」で出現させる。
はい。タイトル再掲します。
「メッセージについての議論。より深化させたメッセージを(起承転結の)「転」で出現させる。」
前稿の例を取ります。
友情・努力・勝利 vs 才能・支配・社会的偽善
がメッセージ間の対立でした。
この議論をストーリーの展開とともに深化させます。
たとえば、友情と支配について。
友情と支配はどう違うのか。たとえば、カースト上位に属するための"友情"ならば、それは支配されていることと同義ではないのか。人間関係が複雑である以上、集団のなかの二者の関係には、打算が必ず生じるのでないか。
あるいは、友情を友情たらしめるのは時間か、思い出か、共感か。
そもそも、始めは支配的関係だったとしたら、それが友情に変化することはあるのか。
支配的関係:打算、周囲の目を気にする、カースト格差
友情:共感、思い出、ともに過ごした時間
ところで、打算や周囲の目を気にすることは悪いのか。カーストは人間関係を安定化させるものではないのか。たとえば、リーダーシップの発揮にはカーストは不可欠ではないのか。
子どもには、共感や思い出が重要だったとしても、大人に必要なのはむしろ支配的関係ではないのか。
だから、あなたが友情ばかり求めるのは、あなたが子どもだからだ。
いや、ならばそもそも大人と子どもはどう違うのか....
はい。少々妙な文章をお見せしたかもしれませんが、こういった議論が背景にあるだけでも、ストーリーに大きな影響を及ぼすことができます。
たとえば、上の例で言うならば、友だちと謳いつつ、実際支配的な関係とか。カースト格差がしっかりしてる集団は、非常時にリーダーシップがあって、色々と動けて、頼りになるとか。
さまざまなシーンがメッセージの議論から見えてきます。
ポイントはより、突っ込んだ議論がそこでなされていることです。しかも、キャラクターたちが、わざわざこういった臭い議論をしなくても文章を追っていくうちに議論が見えてくるのが、よいストーリーと言えるでしょう。
ところで、とくに突っ込んだ議論や難しい概念は、転で出現させることをオススメします。それは、いわば主人公が旅で見つけた答えです。答えの発見がきっかけでストーリーが結に向かうなら、スマートな印象を与えるはずです。
これらは、ストーリーの具体的なテーマ(方向性)を見つけるにあたって有効な考え方です。メッセージを煮詰めた「テーマ」が見えているならば、物語を引っ張る原動力になります。しかも、主人公が旅を終えるきっかけになりうるのです。
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