少女は路地を抜けて、現世から常夜へ迷い込む

主人公ククリちゃんが、未知の未知を求めて入り込んだ道。
そこは、夜の明けない不思議世界への入り口でした。

ククリちゃん視点の文体が、とても瑞々しくて読みやすいです!

その軽妙で読みやすい文章の中に、日本神話を彷彿とさせる知識が散りばめられ、何とも言えない趣を醸し出しています。

仄暗い夜の世界に迷い込んでしまったククリちゃんの前に、喋るネズミのお嬢や、ネコのナツメが登場しますが、彼らの背景にも複雑なものが。
可愛さと、少しの怖さが共存し、ついつい先を読み進めてしまいます。

読みやすく美麗な文章で語られる和風おとぎ話、是非ご一読を!

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