ユルユルでふわふわで、読んでいると幸せな気分になります。
十級天使であるリュリュエルは、下界におりて「勇者」を見繕う使命を帯びます。そうして勇者候補となるユウ・シャニナールくんや女勇者のナユ・ウシャ・オンたちと出会い、冒険や戦いのサポートをします。
しかし、リュリュエルと言えばどこまでもマイペース。叱られたって殴られたって、全然動じることはありません。
いつもいつもユルユルふわふわ思考で行動し、それでいて妙に破壊力のあるサポート魔法で周囲を混乱に陥れるのです。
ゴブリンを退治しようと思って剣を振ったら町全体が破壊されるくらいのパワーを付与しちゃったり、それで怒られてもかるーくそれを受け流しちゃったり。
でも、そんなリュリュエルの行動を見ていると、自然と心が癒されてくるのです。
強烈な癒しオーラ、リラックス効果のある作品です。全人類がリュリュエルの物語を読めば、きっと世界は平和になることでしょう。
多くの読者に、いやむしろ、全人類にオススメしたい一作です!
主人公は天界から派遣された天使。なのにイイカゲンに見えるしバアタリ的にも見えるし。
だけど叩かれてもヘコまない天使は勇者の加護をバラまいて、あちこち世界を救うのです。
そんな天使が数多の世界を巡り、時を超えて縁をつなぎ、気がつくとたくさんの強くて気持ちの良い仲間たちでいっぱいです!
そんなほんわかとして案外殺伐とした本作、時間と空間を貫いて意外な縁が結ばれていたり、ときにSFちっくな世界が垣間見えたり、天使が二重構造だったりと、伏線があちこちに張り巡らされて油断がならないのです。
そんな天使、リュリュエルさんのほんわか危険な世界巡回物語、するすると読めるのでお立ち寄りいただけたら楽しいと思います!
『天使リュリュエルの冒険譚』は、昇進を目指す天使リュリュエルと、彼女に突然勇者に任命された鍛治士見習いの少年ユウの物語です。リュリュエルの天然で自由奔放な性格が、物語に独特のユーモアをもたらしています。彼女の「エンジェリックア〜イ!」や「エンジェルギフト!」といったスキルの発動シーンは、私たち読者を笑顔にさせる魅力があります。
初めての戦いでゴブリンだけでなく家や教会まで両断してしまうユウの「奇跡」は、まさに予測不能の展開。幼なじみラナの家が破壊される中、楽観的に次の勇者探しに旅立つリュリュエルと、呆れながらも冒険を始めるユウ。リュリュエルの無邪気さが引き起こすトラブルが、今後どのように物語を動かしていくのか期待が高まります。
タイトルにあるように、はちゃめちゃな見習い天使リュリュエル(でもとある理由で最強!)が「エンジェ〜〜〜ルギフト!」で、次々と癖ツヨな勇者たちを爆誕させていくお話です。
ほぼ台詞だけで構成されているのですが、その台詞回しがハイセンス!
台詞の掛け合いはテンポよく勢いがあって面白く、うまく型にハメてきます。個人的に勇者の中では「爆誕の三」から登場するマオが特にお気に入り(ぜひ、読んで欲しい)。
主人公リュリュエルを始めとするキャラクターたちは皆、個性があって、読み進めるうちに愛着が湧いてくること間違いなしです!
少しずつキャラクターたちの関係が変化していったり、それぞれに向ける気持ちが強まる描写があったり、気になる謎がチラみえしたりして、一見勢いだけのお話かと思いきやそうでもありません。たまにはしんみりしたりもしますよ!
お薦めします(^^)!