最新話まで読んでの感想です。
この物語は、独自の世界観を持ち、あやかしと人間が共存する世界が舞台となっている。登場人物たちの人間味あふれる魅力や、予期せぬ展開が読者を引き込む。特に、主人公である朝霧あさぎり杞憂きゆうの内面の葛藤や成長が丁寧に描かれており、彼と共に喜びや悩みを分かち合いながら物語に没入することができました。
物語の魅力の一つは、現代社会で抱くであろう絶望感や迷いを抱えた主人公が、あやかしとの出会いを通じて新たな生きる希望を見出す過程が描かれているところです。特に、杞憂きゆうが白蛇様の提案を受け入れ、辺境の旅館を継ぐことを決断する場面は、彼の成長や新たな挑戦に胸が熱くなる一方で、彼の人間味あふれる姿勢に共感を覚えました。
彼の絶望から新たな可能性を見出し、あやかしの存在との交流を通じて成長していく姿に、心が温かくなりました。特に、彼が初めての仕事に取り組み、メロンパン作りの挑戦を通じて自分を見つめ直す場面は感動的でした。また、狐の美少年・琥珀こはくとの友情や、白蛇様との関係も興味深く、物語の展開に引き込まれました。絶望から希望への道を歩む主人公の姿に共感し、彼の成長を見守りたいと思います。
主人公は夢破れた青年:杞憂。
漫画家になるという夢を抱いていた彼は、自分の才能に限界を感じその道を諦めました。
そして、バイトをつづけながら人生に疲れた日々を送っていた時。
彼にとって大きな転機となる出会いがありました。
『死ぬくらいならウチに来ない?』
杞憂にそう言ったのは、巨大な白蛇のあやかし。
そう。杞憂はあやかしを見るという才能があったのです。
ちょっと強引な白蛇様に連れられてやってきたのは雲まで届く『1000階旅館』。
さて、これからどうなることやら……。
杞憂の境遇とは裏腹に、軽快な読み口でサラサラと楽しめる作品です。
登場人物(人間でない者が大半のように思いますが)もイケオジやら、美少年やら、愛くるしいチビキャラやら……実に賑やかです。
ドタバタあり。ほっこりあり。
あやかしたちの『1000階旅館』に、ぜひお越し下さい。
主人公の青年は、アルバイト先に向かう電車の中で絶望していた。
故郷と両親から逃げだすように上京してきたものの、漫画家の夢は潰え、今はアルバイトで何とか暮らす日々。そんな電車内で、主人公は巨大な白蛇に出会う。そう、主人公は妖が見える体質だったのだ。
白蛇はイケオジに姿を変えて、主人公に旅館を継ぐように迫る。半ば強引に連れて来られた妖たちの世界の旅館は、なんと雲の上まで続く「1000階旅館」だった。主人公は妖たちの世界から現実に戻ろうとしたが、白蛇から、本当にやりたいことを問われ、主人公は返事に困る。そこに、お客様が来館して、主人公は客の難題を解決することになる。
この旅館は、宿というより万屋としての働きが大きかったのだ。
主人公は先輩にあたる妖と人間のハーフの少年や妖精たちと共に、無理難題を解決する日々を送っていた。そんな中、森の薬屋は人間だと言うことを聞いて——。
人間と妖たちのハートフルな日常を描いた一作。
是非、御一読下さい。
漫画家になる夢に破れ、生きる意味を見失い自暴自棄になっていた「見える」青年、杞憂が白蛇の化身であるイケオジと狐と人間のハーフである狐っ子と出会います。
連れて行かれたのはあやかしの暮らす世界――写し世。そこにある千階旅館「よろず荘」でした。
よろず荘では、あやかしたちの願いを叶えて「おもてなし」するのがお仕事です。
あやかしたちはちょっとトボケていて臆病だったりのんびりしたりしています。
まだ序盤なのですが、そんなあやかしたちの可愛らしい願いと向き合いつつ、自分自身の新しい生きる意味を見出していくお話になるようです。
ちょっと読んだでけでも、なんだか心がほっこりする物語になりそうだなという期待が十二分に漂っています。