エピローグ

 俺は空を見つめる。


 暗闇の空ではなく、色鮮やかな青い空を。


 俺はジャンクマンに連れられ、地下からこの場に来て小さな病院を持ち夢をかなえることが出来た。


 いまやジャンクマンは地下と地上をつなぐ架け橋となり、地下にそのまま残る者、新たなことを求め地上に出てくるものと皆好きなように生きている。


 そんなくだらない事を考えながらぼーっと立ち尽くしていると。


「サボるな、働け院長」


 棘のついた言葉を放ちながら、車椅子という名の機械に乗り進む男が現れた。


 男は片腕は義手、両足は義足だが健康状態は良好、生死をさまよっていたとは思えないほどだ。


 そんな彼の元気な姿を見て小さく微笑むと。


「ああ、今行く」


 そう言うと嬉しい感情と共に足で彼に駆け寄った。


 今度は空を飛ぶという彼の夢をかなえるために。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ジャンクマン 不明 @fumei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ