2 指先 ×⭐︎への応援コメント
>私の大好きなその声が、響きが、空気中で震えて落ちてくる。
表現自体はよいのですが、普通に扉を破って来たんですね。
だとすると、声が「落ちて来る」のは、微妙にに思います。
二階の窓を破って入って来た、とかならアリなんですが。
>はっとしたように私をもう一度強く押さえ込む。
往生際の意味ー!
>何かを殴りつける鈍い音とともに、ハワードが視界から消えた。同時に、壁に頭をぶつけた衝撃音が響いた。
ここのアクション描写はいまいちです。
私ならハワードが視界から消えると同時に、拳を振り抜いた(蹴りかも)ジャックと入れ替えます。
あと「壁に頭をぶつけた」なんてことは、この時点でルビーには見えないはずですし、音だけで頭とは確定できません。「壁にぶつかった音」で十分です。
>ジャックの足元には、わずかに刃こぼれした斧が転がっていた。
ここ、ジャックが持ち込んだものなんですよね?
恋敵を脅す前に手放す理由がありません。
もし納屋のものなら、むしろ拾わせるくらいでいいはずです。
>彼は壁にもたれたまま鼻から溢れ出る血を拭っていた。
ここで鼻血が出るのは変です。
ルビーを押し倒していたので顔は殴れませんし、頭から壁にぶつかったなら、やはり鼻は無関係のはず。顔から突っ込んだわけでなし。
>怒りと憎しみに目を光らせ、荒い息を吐きながらジャックを睨みつけている。
>無造作に置かれていた水桶を思い切り蹴り飛ばした。
想像以上にハワードが小物で、逆に物語の先行きが心配になります。
こんなんではライバルにすらならないでしょうw
もっと知的かつ狡猾な、ジャックと真逆の性格の方が盛り上がりそう。
>ジャクリーン。雌牛のように穏やかで優しい、茶色の瞳を思い出す。
どんな子だったか、もう忘れてしまったので、(登場してるなら)ここで説明入れてもらえるとありがたい場面。
ハワードに金を握らされて、というパターンもありそうですね。
狭い村でしょうし、一気に人間関係悪化しそう。
>「――キスして、ジャック」
キスシーン(それ以上?)はロマンティックでいいと思います。
雨降って地固まるの定番ですが、やはりよいものです。
ラブシーンはあまり書きこみすぎるとよろしくないので、このくらいがいい塩梅ではないでしょうか。傷を気遣う展開もいい感じです。
>松明が作り出す光の中に、大きな四つ足の影がさしたのは同時だった。
ここは変です。
大狼は高い位置にいるので、おそらく広場にあるだろう松明の光の中に影は差せません。大狼の後方に松明があるなら別ですが。
>かしかしと爪がレンガを引っ掻く音が不気味に空から降ってくる。
ここは「屋根から」と明記すべきところ。
>私の視界から狼がぼやけて消えていく。目の前が真っ赤に染まり、頭の中に姉の細い声が反響する。仇を目の前にして、私はどうしようもなく動揺していた。
ここの描写は今一つ。
姉の仇を前にした複雑な感情を「動揺」でまとめてしまうのはもったいないと感じます。
1 感謝と祈願 ○×への応援コメント
>重い怪我を負っていた男たちも、懸命の看病と手当てで次第に回復し、一番重篤だった者もベッドから起き上がれるようになっていた。
どれくらい時間が過ぎたのか、まず示すところ。
>人々は狼狩りや二人の死の傷から立ち直れずにいた。
狼狩りでそれ以上に死んでいるので、それも含むべきかと。
>また歴史を繰り返すのか。次に襲われるのは誰なのだろう。
「再び狼狩りに行かされるのを恐れて、誰も真実を村長に告げていない」ということを明記すべきですね。
>祭壇に並べる兎や猪を狩るために弓を背負って森へ出かけていった。
そういや狼狩りの前、弓を持つ男の描写はなかったですね。
てっきり弓のない世界なのかと思っていましたが、銃があるんですから、そりゃ弓もありますよねw
>人々を影を長く伸ばしていた。
人々「の」
>ジャックから呼び出すなんで珍しい。
「なんて」
>制服ではなく、普段着を着ていたが
ここは制服ではなく、神父服かと。
正体を隠すなら「制服ではなく」を削ってもいいでしょう。
>「――ルビー、お願いだ。僕を愛してくれ」
これは想像以上にあかんヤツやったw
>僕いつも君のことを考えているのに。
「僕は」
>みすぼらしい溝鼠
ドブネズミ。
これはルビ推奨ですね。
>「君がそのつもりなら、もういい」
聖職者──ッ!!w
ふむふむ。いい引きだと思いますよ。
落ちてくるのが大狼でもジャックでも面白くなりそう。
なんとなくルビーは未経験そうですが、毅然とした対応は男前でよいと思います。
7 帰還 ×(微)への応援コメント
>「ハワードったら、やるじゃない。ルビーにルビーを贈るなんて」
ここはちょっと安っぽくなっています。
「同じ名の宝石を贈るなんて」とかの方が。
>己の財力を見せつけているのか。素直に私を思っているのだとは思えない。
まあ両方でも矛盾はしませんしねえ。
>ジャックならどうするだろう。
ここの対比は魅力的に描けていますね。
>はっと顔を上げると、顔を歪めた大勢の男たちが、いくつもの粗末な担架を広げて門を抜けてくるところだった。心臓が一つ脈打った。怪我人を置いてきたのか。
ここは一見だと読み取りづらいです。
まず持ってきた担架が「広げて」とあるので、空なのか怪我人が乗っているのかわかりません。加えて「怪我人を置いてきたのか」とあるので、担架に乗せず山に置いてきたように読めるのです。
ここは怪我人を乗せていることを明記して、村長は手柄の自慢のために先行していた、とする方がよいかと。
あと、ルビー的には村長の性格よりもジャックの安否への心配=担架が来たことに安堵する気持ちを優先させた方が自然な流れにも思います。
>ジャックの胸ははだけられ、どす黒い血の滲んだ包帯が巻かれていた。
>「お腹が」
傷が胸なのか腹なのか、両方怪我しているのかわかりません。
>「狼の爪にやられた。大したことはない」
狼はイヌ科なので、熊や猫と違って爪で攻撃しません。ほぼほぼ噛み傷です。大狼は怪物なので何してもよいですが、この場合は違いますからね。
>負傷した男たちは、真っ直ぐ教会の方へと向かった。
ハイイロオオカミ一匹にこの死傷者は、流石にリアリティがありまっせん。狼の群れを退治しに行ったとかならまだしも、普通の狼一匹ですから。というか普通は狼の方が人間の群れを避けて逃げ続けるので、襲われるより追いつく方が困難なはず。シートン動物記でも銃や罠を使って狩っていましたし。
この死傷者を維持するのであれば「群れに襲われた」とかにする必要があるでしょう。本来狼は群れで狩りをする生き物ですし。習性についてはまあ、多少ファンタジー補正でごまかすとしましょうw
>狼狩りに出たおよそ20人のうち、無傷だったのはたったの5人程度だった。
ここは死者の数もあった方がインパクトありますね。
あと「20」のゼロだけ半角です。
>「狼の群れに鉢合わせたんだ。
お。しっかり説明がありますね。よかよか。
ただ銃にせよ群れの話にせよ、戻ってきた時に触れておいた方が疑問は抱かずに済みます。前半の描写でそれとわからせつつ、詳細はここで語るくらいがいいバランスかと。
>俺たちの言い分何てまったく無視さ。
「言い分なんて」
状況説明としては、以下の部分がないのが気になります。
・群れに大狼は含まれていたのか。先頭の黒毛がそうなのか。
・狼は何匹程度倒せたのか。銃の成果はあったのか。
この説明だと、村人たちは狼の群れから逃げただけに読めます。
殺した狼の首がどこから出て来たのか、不思議になりますからね。
>狼狩りは容易に果たせるものではない。無計画に、真正面から突き進んでも失敗するだけだ。そうしている限り、鼻も頭もよく働く彼らには勝てない。
これはその通り。銃と罠を揃えるのも必要でしょう。
まあ普通の狼ならの話ですが。
というか、今回のこれは結局大狼の群れなんですかね。別物?
6 祈りへの応援コメント
>ここで無駄な死者をだすかもしれないのだ。村長は、それに気づいていない。
村人が無駄死にする根拠が示されていません。
大狼に唯一接触したのはルビーなので、「勝てるわけがない」とする根拠を(主観や感覚的にでも)書いておいた方が説得力が出ます。
大狼が村を襲っているのは事実ですし、客観的に見て山狩りを行うという村長の提案はおかしくはないものです。
それを「無駄」と断じるためには、何かしらの事実の提示が必要でしょう。例えば過去にも山狩りをしたが全滅させられたとか。
根拠がなければ、倒せる可能性に触れながらも「でも悪い予感がする」的な、女性的な感覚を訴えるのもアリかと。
>「お父さんのこと、そんな風に思っていたの?」
お母さん、町の出身でしたっけ?
忘れましたが、何だかそんな感じがしますね。
>冷たい風がローブを突き破って、私を凍えさせる。
「突き破る」は誇張にしても強すぎ。
「突き抜ける」程度でいいような気も。
「凍えさせる」も、個人的には「凍えさせた」の方が好み。
>私の心はどす黒く立ち込めていて
ここは引っ掛かります。
「立ち込める」は霧とか匂いによく使われますが、この場合主語がありません。心は立ち込めませんよね? 最初からあるんですから。
「私の心はどす黒い霧が立ち込めていて」ならわかります。
>葉を落としてすっかり痩せ細ったように見える枝は、魔女の指のように尖り、奇妙な曲線を描いている。
いい表現。
>黒い切妻屋根に乗った大きな十字架が、厳しく私を見下ろしている。
ここはもっと工夫できそう。暗喩が映えそうな場面です。
例えば「いつもより小さく見えた」ことで、大狼に成すすべない教会の無力さを暗喩するとか。ハワード自身や教会のイメージをそれとなく伝えるのに使ってみては。
>ハワードが私の手に落としたのは、銀製の腕輪だった。真っ赤な宝石がいくつも埋め込まれ、きらきらと輝いている。
生臭坊主感があっていいですねw
3 酒場の会合への応援コメント
初めまして
いくつか作品を読ませて頂きましたが、文体が良いですね。
小説をたくさん読んでらっしゃる方の文章だな…と感じました。
私事で恐縮ですが、性描写・暴力描写・残酷描写はいずれも苦手でして…
年齢制限で例えるとどの程度になりますかね。もしくは何話には〇〇描写ありだけど、それ以外は大丈夫とか、読む前に分かるようになっていると嬉しいです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
まずはすてきなお褒めな言葉、とても嬉しいです。好きな小説の言葉や文を取り入れているところもあります笑
三つの描写に関しては、ご指摘感謝です…! 年齢制限はR15ほどに設定しております。そのような描写が苦手とおっしゃっているのに、ここまで読んでくださってありがとうございました(泣)
そのような方のために、これから章の最初にマークをつけるようにします。もしこれから拙著をお読みになられることがある場合は、あらすじの最後にマークの意味を明記しておりますのでご確認ください。
5 決意 (2023 8.2 改)への応援コメント
ここからは初めて読む部分ですね。
あまり細かい部分は言いませんが、気になった部分は指摘しつつ、楽しませてもらいましょう。
>二人は安らかに眠っているように見える姉に手を合わせ
宗教について明記はされていませんし、架空の宗教の可能性もありますが、「手を合わせ」るのは仏教を想起させます。
「祈りをささげる」か、献花のみにすべきでしょう。
おお、ついにハワード登場。
台詞が少ないので今のところ人柄がわかりませんが、ルビーは驚くほど過剰に避けていますね。これは嫌いというより、仲良くなるのが怖いからと取るべきなんでしょうが、それだけ魅力的な人物とも読めます。というかジャックは何をしてるんだ。はよ来いw
環境の変化、愛のない結婚への強制、狼狩り。
ルビーの人生が否応なく動いていく感じですね。面白いです。
作者からの返信
梶野さん、一話一話にコメントとアドバイスありがとうありがとうございました‼︎ 丁寧に説明してくださって、感謝しかないです(泣)
アドバイスしてくださったところ、きちんと直しておきます。書きたいことはたくさんあるのですが、今は何から買いていけば良いのか混乱し始めている状態です。細かいところまで自分で気づけるように腕を磨きます。
本当にありがとうございました!
4 慟哭 ×への応援コメント
>それは雄牛のように大きく、そこだけぽっかりと空間が開いたように見えるほど黒かった。
おお。大狼、しっかり描写されてますね。
サイズ、黒色の描かれ方とも、文句なしです。
>その金の目は、不思議な光をを帯びて
「を」が余計です。
>目の前にいるのは、ただの大きな狼などではない。残虐な知恵をもつ怪物だ。
これはよい追加。こうでなくては。
謎の行動にも何となく意味が感じられますし、違和感は消えました。
逃げたというより、人間を歯牙にもかけない(かけてるけど)感じですね。
>夜が終わっていた。太陽が昇り始めているのに、私はまだ夜に取り残されたようだった。
ここに至る、姉の死を受け止めるルビーの場面の追加も綺麗に嵌り、格段によくなっています。お見事です。
大狼の残虐性については、もう一押し欲しいくらいですかね。
攻撃が腕一本に限定されているので、サイズのわりに大人しい印象を受けるのです。腕を千切るインパクトはよいのですが。
身体のあちこちを喰われた上で、さらに腕も……とか、千切った腕を見せつけるように噛み砕き、その場で食ってしまう……とか、残虐描写をもうワンポイント追加すれば完璧かな、と個人的には思いました。
他は申し分なしです。
2 大狼 ×への応援コメント
>その攻撃は十年前に突然終わった。
>狼の攻撃がやんだことで
「攻撃」はやや微妙。
「襲撃」「脅威」なんかの方がよいかと。
>狼の攻撃がやんだことで多少は気が楽になったのは確かだが、
ここは説明過剰でもっさりしています。
>標的をほかの村に移したのだという者もいれば、いや、これは準備期間にすぎないのだと言うように、根拠のないうわさが流れた。
ここももっさり感。
二行に分けた方がスマートに読めるはず。
>父は、最後の犠牲者となったのだ。
改稿で、より運命的になっていていいですね。
ただ、ルビーのマントが「父が最後に、街から買ってきてくれたもの」と説明されているのに、遺品の説明の中に入っていないのは謎です。父の着てる(血の付いた)マントのことですかね? 娘に買った土産を着て帰るのはちょっと考えにくいですし、もしそうなら「父の形見」の方がわかりやすいかと。
フランクの喉の変更は、布を巻いた描写含めて細かく手が入っていてよいと思いますよ。
7 帰還 ×(微)への応援コメント
開催された自主企画から参りました。シンプルなタイトルが心惹かれますね。恋愛×ミステリー×ホラーという複合ジャンルも新しいと思いました。
カクヨムはミステリーが少なく、あってもライトな作品が大半なので、貴作のような地の文多めの作風は好みです。
ルビーを巡る恋愛模様がどう展開するか、大狼にまつわる真実がどのように解明されるかなど、気になる要素が満載で、続きも読んでみたくなりました。
作者からの返信
コメントありがとうございました。お返事が遅くなってしまい申し訳ないありませんでした!
タイトルや地の文には本腰を入れているので、その点を褒めていただけてうれしいです。他の作家さんとは一線を画した作品を作りたいので、これからも頑張ります!
7 帰還 ×(微)への応援コメント
企画から参りました。
序盤から読ませる地の文で物語に引き込まれました。
森に隣接した小さな村の閉鎖間が凄くリアルです。子供達を自分の価値観に縛り付けようとする母親も。
私自身ど田舎出身なので、あの息苦しさと生きづらさを思い出しました(苦笑)。田舎はとにかく人間関係が濃く、そして大人達は子供に、「都会は冷たい人間だらけの怖い所」と吹き込んでいました。洗脳ですね。
いつかルビーやジャックには外の世界へ出てもらいたいですが……、そうは問屋が卸さない雰囲気がビシビシ出ていますね。
先が気になるので、ゆっくりとですがこれからも拝読させて頂きます。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
私も田舎育ちなので、彼らの息苦しさ、村独特の閉塞感などを上手く書けるように頑張りました。そこに気づいてくださってとても嬉しいです!
私は「都会の食べ物を食べたら病気になる」と洗脳されていました笑 これからも読んでくださると幸いです。
編集済
いい子への応援コメント
拝読。というか再読しました。
細かな部分がきっちり直っていて、物語の理解が滞りなく進みますね。
ゆっくりとですが先も読ませていただきます。
追記:お任せあれ。
読みながらチェックしておきます。
まずは受験がんばってください。というか高校生だったんですね。それでこの内容は大したものです!
作者からの返信
梶野さん、お久しぶりです。もう一度読んで頂きありがとうございました!
梶野さんを中心に、応援してくださる方々のアドバイスを取り入れてみたのですが、良くなっていたなら幸いです。
実はいまスランプで……、受験生ということもあってなかなか先が書けずにいます😭 ほとんど1ヶ月更新していないのですが、また書き始めます。
梶野さんにお聞きしたいことがあるのですが、狼は強そうに見えるようになりましたでしょうか……。文章も捻りすぎな気がしています。お時間ありましたら、よろしくお願いします。
返事ありがとうございます……! これから頑張っていきたいです。よろしくお願いします🙇♀️
7 帰還 ×(微)への応援コメント
美しい地の文の言い回し、魅力的な登場人物たち、先が気になるストーリーテリングの手腕の素晴らしさ。どれをとっても素晴らしい作品です。
村長の愚かな判断に付き添うことになった男たちの不憫さには流石に同情しました。これからもこの村長の指示に従わないといけないとなると先が思いやられますね。近い内に村の内部で大きな揉め事が起きそうな気配がします。ルビーとハワードとジャックの3人の関係性が今後どうなっていくのか、大狼とどう対峙していくのかゆっくり拝読させていただきます。
作者からの返信
七里田さん、コメントありがとうございます✨
ルビーやジャックの関係性や、村の雰囲気など、たくさん気をつけながら書いているので、そう思ってくださって嬉しいです💘
これからもよろしくお願いします🙇
7 帰還 ×(微)への応援コメント
改めまして。島本と申します。
カメムシさんのところから来ました。
現在公開されている7話まで拝読させていただきましたが、
重厚な物語で、とてもワクワクしながら読んでいます。
恋愛×ホラー×ミステリーということでここからどんな展開になっていくのか楽しみです。
好きな所をいくつか。
1話でのルビーとジャックの会話シーンはキャラクターの特徴がすごく出ていて良いなあと思いました。
導入から10年経って、どんな風に成長したのかをイメージできる感じで。
また、この雰囲気が鐘の音で一変するところもとても緊迫感があって好きなのです。
>その言葉は空っぽになった心に落ちていき、跡形もなく消え失せた。
フランクの弔問に行った時、ジャクリーンに「元気をだしてね」という言葉をかけますが、その言葉を自身がかけられたときのこの描写がたまらなく好きです。
心情がとても伝わって。
ハワードがいい感じで嫌なやつに見えますね。
1人称なので、読者もルビーフィルタがかかってるのですが、
人の心が分からんのか! という感じで。
腕輪渡すシーンがとても好きです。
でも、本当のハワードはどんな人なんだろうと気になったりしますね。
気になった点も少しだけ。
改稿を求めるような意図ではなく、あくまで一読者の感想と捉えていただけると。
大狼の出現時期がよくわかりませんでした。
「十年前まで、この村は大狼に襲われていた」
「ただその攻撃は五年前に突然終わった」
2話でこのように表記があるのですが、どっちなんだろう、と。
また、10年前というと丁度幼い日のルビーとジャックが森でウサギを獲っていた時期なので、それは相当危ない行為なわけでして。
5年前としても、幼き日の森あそびは変わらず危険なはずでで、
2人とも「大狼」の存在を気にしていないのが少し気になりました。
子供なので、「平気だよ」くらいに思ってたのかも知れませんが、人死にも結構出てたようですし。
あと、6話で出陣前にジャックの姿を探していないのが個人的に気になりました。
コゼットに言われるまでもなく、ジャックの姿を探していたと思うので。
あの村長の演説の際に、ジャックがどんな表情で聞いてるのだろうと。
全体に文章が読みやすく、適度に謎が散りばめられていて続きを読むのが楽しみです。
気になるのは、ルビー父ですかね。
目の赤い2人。
また来ます。
作者からの返信
島本さん、コメントありがとうございます😭
たくさんの好きを挙げてくださって、とってもうれしかったです!!
カメムシさんのところでたくさんアドバイスをいただいて、さらにそれを読んだ方が来てくださるなんて、なんだか感動ですね笑
さまざまなご指摘もありがとうございます😊
狼の時期に関しては、とてつもなく曖昧で矛盾だらけだったなと反省しきりです。
また来てください!
待ってます💕
3 襲来への応援コメント
>地獄のように混乱と恐怖の入り混じった空間になっていくさまを
「地獄のような」
>私もようやく呼吸を取り戻し
なかなかいい表現。
>人々の悲鳴や狼の声が交じり合って、空へ吹き上がっていくようすが目の裏に浮かぶ。
ここもいいと思います。
>エミリアの髪に刺さっていた白い花が抜け
「挿さっていた」
>いつのまにか、狼が背後までやってきていたのだ。
ここから始まる一連の逃避劇ですが、この時点で狼との距離感が見えないので疑問が先に立ちます。「背後まで」とだけ書くと、背中に迫る距離をイメージするので、普通に走って追いつかれない展開が奇妙に感じるのです。ここは距離感を伝えることを意識した描写を心がけるか、「他の村人を襲っている」など、狼の注意が逸れていて逃げるチャンスがあることなどを描くべきでしょう。
>小石を鋭い爪で引っ掻く硬い音が
ここは違和感。
なぜ小石? 砂利が敷き詰められてるならともかく、登場時の描写を見るに広場は土の地面だったはずです。
>悪魔の足音のように血肉を凍らせる。
ここは凝りすぎて逆効果。
>足跡がやんだ。叫び出したくなるような張り詰めた静寂の後、月明かりがふいに大きな影に遮られた。
ここは気づく順番を逆にしたほうが効果的。
まず狼の影が屋根から落ちていることに気づいてから、爪を鳴らす方が怖さを煽れるかと。
>見ておかねばならない。ふいに、強い意志がぽつんと芽生えた。姉を殺した化け物を、この目でしっかりと見ておきたい。ここで死ぬのなら、最後に恨みと怒りのこもった目で睨みつけたい。なんの抵抗もできないまま死ぬのは、自尊心と矜持が許さなかった。
書きたいことはわかりますが、詰め込みすぎです。
まずルビー的に考えるだろうことは復讐でしょう。それが無理なら抵抗になるはず。それすら叶わない場合にやっと「せめて見ておく」「睨みつける」になるはずです。思考の順番が逆になっています。
>私を支配しているこの感情は、絶望と、そして狂気じみた喜びだった。
復讐心からの喜びかと思ったんですが、後半を見るに、父の瞳への反応ですかね。
>この襲撃の意図は不明だが、誰も傷つけられなかった理由はわかるような気がした。
ふううむ?
「飛びかかった」とあるので、傷つけなかったのは謎すぎますが(殺さないだけならわかる)、何かしら説明が後にされるならアリでしょう。
>「あの狼は、お父さんだった」
確か、町に行って帰って来なかったとかでしたっけ。
今のところ全然真相がわかりませんが、展開としては面白いと思います。ただ、別の大狼でなくて、同じなんですよね。ふうむ……まあ使い方次第でしょうか。
さて、とりあえず読み終えましたが、ストーリー的に破綻はしてませんでしたよ。
ただ作者的には何処かしらの謎が破綻してて、説明がつかなくなってるんでしょうね。何となく父親関係か、大狼の設定辺りという気がしますが、追加で誤魔化せないとしたら書き直しもやむなし。
ストーリー重視で行くなら、まず大まかなプロットを勲でおくことをお勧めします。
文章面だと、アクション描写はまだ拙い印象。ホラーなりファンタジーなり必須の技術なので、連私有しておいて損はないかと。読者に精確に状況を伝えることと文章の美しさの両立が肝要です。
全体としては十分楽しめましたので、改訂版の方にも期待しています。