個々の事象、絡み合う人間心理

人間とはかくも残酷なものである。
ただし、誰かを意のままに動かそうとしても、必ずその通り動くとは限らない。なぜなら人間はプログラムに従って動く存在ではなく、感情と思考があるからだ。
この「不確定」が「乱数」であるかもしれない。

ここには愛があり、憎悪があり、怒りがある。
時系列と個々の事象とを並べていった先に、複雑に絡み合った人間が見えてくる。
ある意味読者だけが知っているのかもしれない、誰が、何をしたのかを。

人間というものの深層を垣間見られるのかもしれない。複雑で、おそろしく、ままならない。
ぜひご一読ください。

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