あの部屋

八王子の人里離れた瘤山町。
葉室一家四人が、惨殺遺体で発見された。その家の主と長男は行方不明。
事件の現場検証をしていた捜査員達は、その家の地下に隠された「ある部屋」を発見する。中にあったのは、ぼろぼろになった灰色の仏壇と、女性の遺影――。
事件との関連性を調べようとするが、部屋に入った直後に四人が謎の死を遂げた。
鑑定の結果、どの遺体も、全身にわたり複雑骨折していることが判明する。その不可解な死に、警察の上層部は、ある人物の協力を仰ぐことになった。
元刑事の相川佑介。
科学では解明しづらい「グレー案件」を主に扱う探偵。
彼の監視役をあてがわれたのは、かつての相棒でもあり後輩だった女性刑事の高倉真矢だった。
彼女に案内され、「例の部屋」に足を踏み込んだ相川。
中を調べると、さらに地下へと通じ…続きを読む