山の上の薬草園

皿洗いメイドのリーザは、伯爵の愛人の勘気を蒙って屋敷を追い出される。
だが、それは三歳の伯爵子息の身の安全を図り、隣領の大叔父のいる薬草園へ行くためだった。
ブラウエンハイムの山の上にある薬草園は、大叔父のアルフレートの他に、管理人のパウル、夜間従業員のヴァイツなど、個性的な面々が働いており、リーザ達もそこでしばらく共同生活を送ることになる。
呪いは解けるのか。
訳ありな面々が、互いに気遣いながら暮らしてゆく先には……。

第二章『王子様の恋と薬草園』は、リーザが薬草園に就職して二ヶ月が経ち、通勤にも慣れたところに新たなお客様が。
それはアルフレートの教え子で、この国の王子様だった。

『銀狼と冬の薬草園』は番外編です。
薬草園に籠るアルフレートに食料を届けるために、風邪をひいたパウルの代わ…続きを読む