悲しき運命が予言された、奥深いバトルロイヤル系現代ファンタジー!

現代を舞台にしつつ、ゲーム系の世界と交差(?)する世界観なのですが、特筆すべきは文芸作品的な美しい描写です。
というか、地の文そのものが綺麗です。
仕草や挙動に対して細やかに描写が入るので、その光景をイメージし易いです。
現代劇なのでとっつきやすく、だけど読み応えがあると言いましょうか。

戦闘シーンも圧巻です。
ステータスやレベル表記のある能力系バトルではあるんですが、走って避けて殴って斬って血が出て骨が折れる、正統派の地に足着いた戦闘描写でした。
特殊能力だけに頼らない、骨太なバトル多めです。
この辺り、描写のセンスの良さが活きています。

シナリオも日常的な部分もありつつ、ハードなストーリーが繰り広げられます。
モンスターめいた敵性存在。
敵か味方か分からないゲームの運営団体。
謎を秘める主人公とヒロインなどなど。
現時点で42話なのですが、超大作になりそうな予感を感じさせます。
特に主人公周りに、秘密や伏線めいたものが張り巡らされていて、舞台や設定の奥深さに驚かされます。
かなり緻密に設計された物語ではないでしょうか。

展開としては、早い段階で主人公とヒロインが出会って、非日常の世界に巻き込まれていきます。
ボーイミーツガール系ではあるのですが、上記の通り背景が込み入っているというか、一筋縄ではいかない運命を背負っていそうですね。
途中で未来予知(?)的な、今後を暗示する回があるのですが、その内容に衝撃を受けました。

本当にそうなるのか、今もドキドキしながら読んでいます。

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