世界録の編纂者〜本狂いの魔女は終末世界で愛を知りたい〜

世界録ーーそれは世界で起きた様々な出来事を記録し続ける無限の書物。

リブリは世界録の編纂を見守る当代の魔女だ。

先代の魔女に才能を見出され、数百年の時を編纂の魔女として生きてきた。

そんなある日、リブリはある事に気づく。

「世界録の余白がない……？」

世界録は『世界』という一つの物語だ。

その物語が終わる時、世界はどうなるのか？

リブリは代々の魔女が遺した手記から結論を出した。

「世界録が終わる時、世界は終焉を迎える」

リブリは思った。

世界録は最後に何を綴って、その永きに渡る物語を終えるのだろうか。

どうすれば世界を救えるか、なんて事は考えない。
リブリはあくまでも世界録を見守る編纂の魔女なのだから。

ーーそして、世界録の完結を楽しみにしているリブリの元に、ある来客…続きを読む