どこまでも丁寧に、喪失を描く
- ★★★ Excellent!!!
レビュータイトルに「喪失」と書いたが、それだけではない。
冬が起きますように、このタイトルに込められた意味が分かるだろうか。
とかく丁寧な描写の中、冬がそこにないのに冬が見える。その「冬」が象徴するものが見える。
それは完全に失われるわけではなく、消えてしまうわけではない。
いつか目を覚ます時がある、これはきっと仄かな希望なのだろう。
決して悲しいばかりではない。悲愴なものではない。
こうして人は、前を向いて歩くのでしょう。
ぜひご一読ください。