好きです。ものすごく好きな作品です。
- ★★★ Excellent!!!
これは本当の掘り出し物です。
情景描写から何から、とにかく丁寧に切り出して研磨された美しい物語です。
ファンタジーであり、SFであり、郷愁であり、人を想う物語です。
喪われゆく「冬」は、それそのまま大切な友人の喪失でもある。
友人の変容と世界の変容は一体化しています。
それはつまり、世界の喪失は友人の喪失と同義だということ。
見守るしかない終焉への道のりを、しかし主人公は悲嘆ではない静かな明るさで歩んでゆきます。
だからでしょうか、ほんのりと淋しくも愛おしさと温かさのほうが勝るのは。
ああ、でも少しは涼しくなってもらったほうがいいのかも知れませんね。
必見です。