災禍の令嬢は壊したい

確かに、彼女は異常だったのだろう。
天枷禊の胸の内には、何をしても満たされない虚無感しかなかった。
まだ幼かった彼女が唯一笑って居られたのは、何かを壊した時だけだった。
そんな彼女の興味が、境界鬼と呼ばれる外敵へと向けられたのは自然なことだったのかもしれない。

そうして数年後。
日本で唯一の、『感応力』と呼ばれる異能を持つ者達のために設立された学園。
そこには15歳となった天枷禊の姿があった。

彼女は進み続ける。まだ見ぬ未知を壊すまで。

これは世界に七人しか居ない最強の能力者、『七色』の一人である天枷禊が、学園に通い、周囲と関わり、様々な経験を経て少しずつ変わっていくお話。

なお本作は小説家になろう様でも投稿しております。