これから大人になる君へ

男女目線で書かれていましたが、男の子目線の恋愛も読みたかったです。
女子って素直に見えて、裏で抱えている物が大きいので、心の闇は男子よりも大きいかもです。だから、ダークサイドの女子を描いてほしいです。(恐らくここの部分を深く書いたので削除されてしまいました。よかったらXかブールスカイで)
恋愛も男子特有の悶々とした思いもあると思うので(エロ本をどこに隠すか的なところとか)そのあたりを見てみたいです。
男子だから将来への不安や今の混沌とした気持ち、女子だから恋愛ってこだわらずにもっとフリーな視点で書いた作品を読ませてもらえたらと思いました。

痛くて、苦しくて、うずうずとして。
それでも、もっと読みたい、摂取したいと思ってしまう。なんだか中毒性のある短編集です。

思春期って、だれもが通ってきた道なのに、それを言葉で表現するのってなかなか難しくて。
それに思春期のころから年数がたてばたつほど、本当に『色褪せて』しまう。思い出したくても、かすんで、色彩が減って、よく見えない。
だけどなぜかこの作品では、その思春期がクリアにみえる。

そんな思春期に出会える短編集。息づかいが聞こえてきそうなほど、近くに感じられる『思春期』です。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（97文字）

漠然とすごす毎日に、意味はあるのだろうか？
僕は心の中で、ぽつり、ぽつりと考える。ぽつり、ぽつりと涙をこぼす。
この毎日が、真綿のように首をしめ、僕の命を削っていく。

思春期の葛藤。それが良く綴られています。
実際思春期のただなかにいる読者さまにも。
もう、思春期は遠くの彼方にいってしまった読者にも。
きっと胸に届く思い。
誰もが知る、そして、わかりやすく、つぶさに語るのは難しい、思春期の葛藤が、ここにあるのだから。