機械の龍に魂を乗せて宇宙を駆け抜けることだってできる。リンドブルムなら

 架空の近未来スポーツ『リンドブルムレース』。機械の体に魂を憑依させて、生身では到底踏破できないような危険な環境を駆け抜ける競技。
 幼少期、リンドブルムレースの熱さに心を奪われた香月兎羽も、リンドブルムレースに出るべく練習を重ねていた。しかしある理由から、中学までは好成績を残せずにいた。彼女は最後の望みを賭けて、最高のコーチがいるはずの高校の門を叩く。

 リンドブルムレース部=憑機部を立ち上げ、クラスメイトや先輩、コーチと共に、夢に向かって跳び出していく兎羽は、リンドブルムに全身全霊を傾ける熱血少女。見ていて気持ちのいいアスリートです。また、リンドブルムだけでなく、交通手段であるループスフィア、憑闘=アイアンボクシングなど、近未来を思わせる要素を創造して世界観を徹底しておられるのが非常に魅力的です。SFと青春スポ根ものが融合した作品に触れるのは初めての体験だったので、ワクワクしながら読めました!

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