ブギーマン:ザ・フェイスレス

作者 下村智恵理

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15人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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武術を学んでいる高校生・憂井道哉。
ある日彼は同級生がいじめられている現場に遭遇したのをきっかけに、正体を隠した正義の味方として活動することを決意する。

初めは学校の不良退治という身近な問題からスタートするが、話が進むにつれ、暴力団やコリアン・マフィア、政治団体などが絡んだ事件に遭遇し、どんどん物語のスケールは大きくなっていくからたまりません。

ただの高校生が、そんな大規模な犯罪組織を相手に戦うなんて、一歩間違えれば単なる荒唐無稽な与太話になりかねませんが、本作はドローンやARといったガジェットを使って、2020年代の東京という舞台にリアリティを与え、さらに道哉の相棒である紅子による、
犯行を防ぐためのハッキング描写なども丁寧に書きこみ、この物語に確かなリアリティを与えることに成功しています。

そして何より一番重要なことですが、黒い包帯で顔を隠して悪と戦う、ブギーマンが超カッコいい! 
ヒーローものが好きな読者は決して見逃してはならない一作です。

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=柿崎 憲)

★★★ Excellent!!!

――

舞台はまさに「少し先の現代」。
いつまでも前時代的な、弱肉強食の世界としての学校。
相互監視が進んだ、想像しうる未来。

そんな社会で、主人公・憂井道哉は、身近で起こった理不尽に対し抗いたいという、あいまいだけれど確かな気持ちを抱いている。どうすればわからないが、どうにかしたいと思っている。
彼の気持ちに、共感できる人は多いだろう。そして、彼が起こす行動にも。
だが、この生きづらい社会で生きて抗っているのは、道哉だけではない。そこがこの物語の、シビアで、リアルで、胸を刺す部分だ。

圧倒的な筆力とリアリズムで書かれた物語に、ぜひ触れてみて欲しい。

【第一話まで読了】