「つぼどん」この悲しい歌に涙してください。ホラーの影にある純愛物語です
- ★★★ Excellent!!!
——つぼどん つぼどん
——お彼岸みゃぁりに 行こみゃぁか
——去年の春も めぇたけど……
この歌が中毒性がある、まさにホラー作品の傑作です。
作品は名古屋を舞台にした『なごや幻影奇想』のシリーズ。
『共感応トワイライト 〜なごや幻影奇想ファイル〜』という長編を読まれた方もいらっしゃると思いますが、このシーリズから発生した、短編集です。読み応えがあります。
主人公は高校男子。
(闇を抱えた他人の感情を受信する特異体質の)服部 朔は、探偵・樹神 皓志郎の手伝いで怪異事件の調査をします。
霊の感情を読み取り、その思いを遂げることで、霊を昇天させる。その過程に感動すること請け合い。
読みやすい文章ですから、すらすらと読み進むうちに、陽澄すずめさんワールドに、いつの間にか引き込まれてしまいます。
おすすめです。