私と彼の距離は、拳五個分だった。

 父親の浮気が原因で離婚した両親。主人公は母親に引き取られる。しかしその母親は主人公の人生を束縛する毒母だった。そんな主人公は、いつも夜の公園に向かう。そこで会ったのは、かつて近くに住んでいて、引っ越していった青年だった。その青年もまた、親によって自分の人生を奪われていた。
 やっと毒母の呪縛が緩んだ矢先、主人公の母が倒れた。
 そして、思わぬところで青年と再会する。

 野良猫のように、自分の居場所が定まらず、飼い主の温もりも知らぬ二人。
 果たして野良猫のような主人公と彼の行き着く先は——?

 是非、御一読下さい。

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