予告された殺人の記録　ビギニング（シナリオ　京都編）

　テレビのドラマ番組のプロデューサーの井上香織は、失恋旅行で、冬の京都を訪れる。
　祇園にある旅館で、作家、シナリオ・ライターである高木清四郎に再会する。彼は、昔少しつき合っていた男で、心易い友人でもあった。彼も、また心に深い傷を負っていた。恋人が高校生たちにレイプされ自殺したのである。そのトラウマのため心に深い傷を負い療養所で保養していた。心の傷もようやく癒えて、日本に帰って来て京都へ一人旅でやって来たのである。彼は、アルプスで、元ＦＳＢのロマノフという大佐に出会い、その負の遺産をもらっていたのである。ロマノフ老人は、科学者で、マインド・コントロールの技術をもつ、権威でもあった。彼の話によると、自分は全世界の地域で活動してきており、その地でスリーパーを作り出して来たと言うのである。スリーパ…続きを読む