概要
織田信長、廃嫡。そこに至るまでの道筋とそれからの逆転劇。
「山城入道殿が姫を嫁に迎えるは、勘十郎じゃ」
ときに天文十七年。
平手中務政秀は大殿、織田備後守信秀から美濃へ赴くよう命じられた。
美濃一国を支配する斎藤山城入道道三の娘を、平手が附家老として仕える三郎信長ではなくその弟、勘十郎信勝の嫁に迎えるための使者として。
「うつけに継がせれば家が滅ぶわ」
尾張一国の大名に実力で成り上がった信秀は、婆娑羅な身なりで領内を闊歩するなど奇矯な振る舞いのある嫡男、信長を廃して、信勝を世継ぎに代えようと言うのだ。
遡って天文七年。
五歳の信長は幼名の吉法師を名乗り、信秀の後継者として支配することになる津島湊、熱田湊を訪ねてその風物を学ぶ。
強い領主を戴いてこそ国は豊かになるのだと、吉法師は出会う人々に父信秀への尊崇を語る。
だが
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!平手じぃ、がんばえ~
すみません、ひとこと紹介でちょっとふざけてしまいましたが、最新話まで読んだ私の本心です。
織田信長さんは、もう何と言うか、手垢がつくどころじゃないほど題材として取り上げられてらっしゃいますよね。
そのパターンもさまざまで、本能寺で死なないで活躍するとか、現代に転生したりとか、女体化したりだとか、影武者になったりとか、まあ本当によくアイディアが尽きないなあと感心するほどです。
それで本作は、何と「廃嫡」されてしまうらしいのです。
今のところまだされていなくて、そこまでの家中の様子がとても丁寧に描かれています。
他の話では、父親である信秀さんには割と認められているようなパターンが多いので、と…続きを読む