光る源氏に振り回されたままではいない

 『源氏物語』と平安時代をよくリサーチされている、質の高い作品です。
 それでいて憑依転移で作中の朧月夜になってしまう主人公の女子高生。
 なにか関係がありそうな「天の声」を出してくる男子高生。
 光源氏に、東宮に。
 手に汗握るシリアス展開と、凝った心を溶かすコメディ展開の融合。
 ここまでの構成力の高さは著者様の作品で随一です。
 読めばたちどころに惹き込まれる『源氏物語』の世界をお楽しみくださいませ。

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