~自己愛のマッチポンプ~
※三題噺『森、寿司、メガネ』への書き下ろし
監視行動、ストーキング、盗聴盗撮、悪口スピーカー、成果や人間関係の総取り、パクリコピー、或る日を境に周囲の人たちの態度がガラッと変わる……等。
詐欺事件と同じように自己愛性人格障碍について知識を持つことが被害拡大を防ぎます。自己愛は必ず、無関係な人間を巻き込んでいくからです。
前回の記事に、被害に遭った方からまったくこの通りだったという感想を頂きました。自己愛の行動にはパターンがあるのです。
『被害者の人間関係をAが管理し、指示している』
こんなことがあれば、このAが自己愛です。
なぜそんなことをやるのか?
自己愛性人格障碍者は自分を【万能の神】だと見做しているからです。
自己愛の指示で人が思い通りに動いたり、いがみ合うことが、愉快でならないからです。人と人をいがみ合わせておいて、自己愛は【救済者】として登場してきます。『注目を浴びて目立ちたい』
自己愛の動機はそれだけです。
普通に生きているだけでは「あの人は素晴らしい監視者だ!」と目立つことはありませんよね。
自己愛はその承認欲求を、目をつけたターゲットを問題児に落とすことで解消しようとします。元々のいじめられっ子はターゲットにしません。中傷でターゲットを『上から引きずり落す』ということが自己愛に愉悦をもたらします。
ターゲットにされる人は、自己愛さえいなければ、平穏に生きていけるような地道で地味な人たちです。おべんちゃらで人に取り入る自己愛がいちばん追い落としやすいタイプが選ばれます。
自己愛性人格障碍者はとても純粋な『悪』です。北九州、尼崎、福岡五歳児餓死事件などの洗脳事件も、主犯はただ欲望に忠実に従っているだけなのです。
詐欺師がどうやって人を騙すかご存じでしょうか。
『騙すつもりはないと自分が思い込む』
これです。
前頁で解説したように、自己愛はターゲットの周囲の人間から切り崩していきます。その際には悪徳宗教と同じ手法を使います。『誰もNOと言えない、疑問を抱かない正義』を表看板にします。
「問題児のターゲットを心配して見守っている」
【神】ポジションの救済者のように振舞います。これはストーカー行為の正当化にも使われます。
「タゲについて注意喚起があります(仲裂き)」
「タゲに対して〇〇して欲しい(他者の行動や感情をコントロール)」
見せかけに騙される眼鏡を外し、心の目で聴くことが出来るならば、自己愛のコミュニケーションは普通の人のものとは大きく違うことが分かるでしょう。
タゲを褒めたたえる時も大仰で、ひどく大袈裟でわざとらしい感じがすると思います。その行為には二つ含まれています。
・他人の努力の成果を搾取して、陶酔している。
・ターゲットへの嫉妬心を大勢の人に植え付けている。
常に自分が主役でないと気がすまない自己愛は、人々が愉しんでいると「痛々しいよね」と目配せをして、外部圧力で潰します。これが自己愛の本質です。
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他人を潰すことは自分が上がることであり、強い勝利感と優越感を自己愛にもたらします。
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(例)ゲームをしている子どもが熱中の最高潮の時に電源をオフにする。そんな自己愛の親が一時期、話題になっていました。
自己愛親は顔を真っ赤にして泣き叫んでいる子どもを撮影しながら楽しそうに勝ち誇っていました。
その映像を公開するところに自己愛の異常性がみてとれます。これが自己愛の本質です。
他人に尊厳を認めていないので自己愛はターゲットに恥をかかせたり苦痛を与えたり、盗撮盗聴、見世物にすることが平気なのです。
この時の自己愛は上機嫌です。
たとえ我が子であろうと人の尊厳を破壊することで自己愛は強い満足と「やっぱり自己愛が上だったか」と万能感を得るからです。
出された寿司が文句のつけようもないほどの味だったとしても、自己愛は「店主は挨拶も感謝もしない」と口コミに投稿して、努力している店を閉店に追い込みます。
『真面目に努力するようなバカは処刑しても当然だ。いい気味だ。理由は感謝がなかったということにすれば悪意は絶対にバレない』
『自己愛のアドバイスに従っていれば繁盛したのに来てくれる客に感謝をしなかったから潰れた』
そのように上から目線で言い触らします。自己愛が【神】なのです。
「これはあなたの為に云っているんだからね」
いいことを言っているようですよね。でも自己愛の目的は「その人のため」ではないのです。自分を上に立たせるために、それらしいセリフを言うだけなのです。とても場違いな頓珍漢なことでも平気で口にします。
『感謝』という言葉を、ターゲットを悪人に落とす印象づけの目的で自己愛は多用しますが、この行動からも分かるとおり、感謝の意味すら自己愛は知りません。寿司の味の違いも自己愛には分かりません。
ターゲットを感謝をしない人間に落とせば、集団リンチや攻撃の正当化ができる、そんな理由で『感謝』を武器に使っているだけなのです。
ターゲットがごく自然に挨拶や感謝をしていても、「タゲは出来ていない」もしくは「自己愛の指導のおかげ」と言い触らします。
自己愛は「善人」を装います。
非難の目が向けられると、自己愛は物凄い勢いで、ありとあらゆるところに訴えて回ります。
先述の、子どもが夢中になっているゲームを突然オフにしてスコアを飛ばした自己愛親を例にとるならば、みんなが同じように嘲笑っていないと分かると、急に自己弁護にはしり出します。
「ゲームばかりするのは子どもの健康によくないですよね? 外で遊んだほうがいいですよね? 子どもが公園で遊ばないほうがいいというのですか? それは知りませんでした。ゲームが優先なのですね。これからは絶対に子どもを日光の下では遊ばせません。外に子どもがいたら家に帰ってゲームをしろ! と叱らなければなりませんね。学校にもあなたがそう言ったと伝えておきますね。あなたが正義なのだから日本中の子どもがそうならないといけませんよね。あれはしつけと教育だった。善意を誤解された」
すさまじい勢いで正論カバーし、「自己愛は悪くない」を勝ち取ります。勝つまで止めません。行動は悪なのに善という設定で生きているので、「自己愛は善である」と言わしめるまで自分の都合のいいように改変していき、真実を森のなかに隠します。正当化を続けます。
自己愛は言い訳しかしないと言っている精神科医もいるくらいです。
──テンプレならば、自己愛を撃退する方法があるのでは?
答えはイエスでありノーです。
被害者は支配的なトラブルメーカーである自己愛と縁を切っているのですが、自己愛がかき集める取り巻きたちは自己愛の言葉を微塵も疑わないからです。洗脳されていくこの人たちについては被害者側からは一ミリも動かせません。
自己愛は自らの善行をよく喋り・よく語りますが、【行動が本質】です。
自己愛はこう言います。
「助けてあげようと想ったのに『騙されるものか!』とタゲに拒否されてしまった。みなさん、劣ったタゲに感謝する心を教えてやって欲しい。どこに地雷があるか分からないのでよかれと想ったこともタゲには言わないように。
自分ひとりの力で生きていると想っているプライドの高い問題児であるターゲットについて、器の大きな皆さんで見守り、情報を共有しましょう」
これは正常な人間関係ではありません。
自己愛は最初に正論・正義の先入観を与えて主導権を握り、頂点に立って、思うが儘に人間関係をコントロールしてしまうのです。
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自己愛の取り巻きとなる人々は二つに大別されます。
タイプ①
自己愛を【神】とみなし、神と同化して優越感を得るタイプ。
自己愛の操るままにターゲットを憎悪、監視、攻撃する。悪徳宗教の幹部クラス。
自己愛の【本音・本質】はこのタイプ①の言動に反映されます。
タイプ②
自己愛の口説を鵜呑みにする受け身。誘われるままに自己愛ファミリーの一員となり、シャワーのように繰り出される自己愛の言葉に洗脳される。
心と行動を制限されていく操り人形。
タゲから引き離す必要があるため自己愛から寵愛をうけるが、弱キャラだと「お前が粘着ストーカーをしたから!(投影)」と突然、全責任を負わされることもある。
「タゲはどこに地雷があるか分からない、誰も悪くない」
「あなたも問題児のタゲに巻き込まれたのね」
口巧く、自己愛は取り巻きの肩を抱きます。自己愛が登場してくる前はタゲと友好関係だったということすら、自己愛に操られる人たちの頭には残っていないのです。
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自己愛は外面が良いです。でも、何かがおかしいはずです。
「わたしは嘘をつけない正直者だ(嘘)」
↑
↓
「ターゲットは嘘をつく(投影)」
自己愛の本質はこのように実は見えているのですが、残念ながらほぼ全員が騙されます。善意の仮面をつけた詐欺師の手口と同じです。「騙すつもりはない」からです。
最近になってようやく、パーソナリティー障害の存在が知られてきました。それでも、人は簡単に自己愛に引っかかります。
自己愛の誘導するシナリオに、ほぼ100%の人が引っかかります。
人と人を反目させるために、コンプレックスや優越感を自己愛は刺激します。
「プライドの高いターゲットは人の助けを拒否して当たり前のように人の力を使い感謝もしない。そんな人間が世界のトップになれるわけないじゃなーい」
などの、自己愛自身の傲慢さと肥大したヒーロー願望が入り混じったような煽りを自己愛はよく口にしますが、その行為で悪感情を向けられるのはターゲットであって自己愛ではないので、自己愛は痛くもかゆくもありません。
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お前はみんなから嫌われてる。してもらうことを当たり前と思うな、感謝が何より大切なんだぞ。(自己愛のテンプレセリフ)
理想化していたターゲットが思い通りに動かないと、脱価値化がはじまり、学校や会社全体、地域全体に、いかにターゲットが悪人なのかを自己愛はスピーカーしていきます。
絶対正義や正論を持ち出して喚き散らすのは自己愛性人格障碍者の特徴なのです。自己愛は悪評を地域一帯にばらまいてターゲットへの攻撃駒を育成し、集団リンチを実行します。そして「ターゲットを見守っている」と救済者ごっこを始めます。
・他人の人権や努力の蹂躙。
・さわやかさや明るさがまったくない。
・対立構造の片方に勝手に組み込まれる。
これが広い世界でしょうか。成長した人々の築く、豊かな人間関係でしょうか。
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自己愛対策の有効な方法は三つです。※ターゲットになった場合とは対処方法が違うので注意。
①家族、会社、サークルから抜ける
自己愛はターゲットへの攻撃慾と執着で生きています。あなたがタゲでないのなら自己愛から離れることで、監視される窮屈な関係から解放されます。
②自己愛をおだてる
自己愛はお世辞を鵜呑みにします。そのお世辞が自己愛のセルフイメージだからです。
「やっぱりこの自己愛さまはターゲットからパクったもので才能と実力を兼ね備え、タゲの人間関係を管理できる有能な人気者だったか」とぜんぶ鵜呑みにしてご機嫌になります。おだてておけばそちらに夢中になるので、「ターゲットに対してああしろこうしろ」と命じられて自己愛の犯罪行為に参加させられる機会が減ります。
③自己愛の本性を指摘する。
自己愛は上下、強弱、損得でしか人を判断しません。
「なんだかんだ言い訳してるけど、執念深くタゲに嫌がらせをしているだけの法律違反の凶悪犯罪者じゃん」
強キャラを前にすると自己愛は急に態度を変えて、健気キャラに変わり、ぺこぺこぺこぺこしてきます。
自己愛は今までさんざんやってきたターゲットへの憎悪・嘲笑リンチを引っ込め、掌を返すように態度を変えて媚びてきます。
このあたりの自己愛しぐさは、ものすごく分かりやすいです。
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常に自分が上でなくては気が済まない自己愛は、ターゲットが自己愛の関与ぬきで誰かに好かれたり認められると、発狂したくなるほど苦しいそうです。
自己愛はターゲットの周辺の人間関係に【マーキング】を行います。
「ターゲットのことを宜しくお願いします」とだけでも必ず顔を突っ込みます。
「自己愛さまのおかげ」「感謝しろ」「自分だけの力で生きていると思うな」
いつでも手柄顔でしゃしゃり出てきて権利を主張したり、真上から攻撃できる体制にもっていくのです。自己愛の「おかげ」の形にしないと気が済みません。
北九州監禁殺人事件。主犯の右腕となって殺害に加担した受刑者「J子」の場合、自己愛は一度は逃げ出したJ子の実家に乗り込むと、「J子は嘘をつく」と刷り込んでいったそうです。
シンプルですよね。
意図するところはこうです。
【自己愛さまの語ることだけが真実だ】
自己愛の指令を受けた家族からJ子は暴行を受けています。
過去におきた凶悪な洗脳事件を調べてみて下さい。カルト教団の教祖となる人は、卑小で強欲で無能な人間ではないでしょうか。でも口先ひとつで、あれほど多くの熱狂的な信者を従えていたのです。
自己愛性人格障碍者のまき散らす被害は自己愛に「ここだけの話」を吹き込まれた取り巻きにも等しく降りかかります。
自己愛被害とは、自己愛から声をかけられていく取り巻きさんたちの【洗脳事件】でもあるのです。
人格障碍者にタゲられた! 朝吹 @asabuki
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