ライトノベルと一般文芸の違いは何か。
この命題に悩む人は少なくないと思います。私もその1人。毎年12月から始まるカクヨム内の超ビッグイベントの応募要項を眺めているうちに、定期的に訪れるこの命題にぶち当たりました。
はて、ではこの違いとは……?
毎回毎回悩んでは、具体的な答えを出せずGoogle先生やyahooあたりを検索して、やっぱり納得できずに(あるいは一部のもやつきを残したまま)、ページを閉じては自分の中で無理くり納得させて幾星霜。
今回は偶然、こちらの作品の「一般文芸とライトノベルはどれくらいちがうのか」の話に辿り着きました。
……おお、読みやすい! だが、前項を読んでいないとまだイマイチ自分の中で消化不良感は拭えません。
そこで1つ戻り「ライトノベルの定義」を読むことに。これまた、今までに幾度となく頭を悩ませてはうまく答えを出せない命題の1つです。
……びっっっくりするくらい読みやすい。朝の弱い私(しかも本日はちょい寝不足気味)が、するすると読める上にしっかり納得・理解できる。というか、純粋に言語化能力が高い。
詳しい内容は割愛しますが、今まで私が何となく抱いてきた疑問の1つである「古くは「魔術師オーフェン(秋田禎信著(敬称略))」や、タイトル長いけど師匠や先生が主人公のような、少年少女が主人公ではない(何なら老年の域に達するものや、子連れの場合もある)作品がラノベに分類されて、読者層に刺さるのか?」の答えがストンと腑に落ちた気持ちです。
これまでに、こういったエッセイや創作論はつまみ食い程度ではあるが目を通してきましたが、この命題に対して心の底から同意して「なるほど!」となるものは残念ながらありませんでした。
無論、この作品が読み物である以上は万人にハマるとは思いません。
もっとデータ重視のものを好む方や、作者の思想が強いもの、具体的なweb小説での戦略を知りたい人もいるでしょう。
ただ、私の中では長年の悩みが解決された上に、とても納得度が高いものでした。
今は一話から順に読んでいますが、「小説はコモディティ化しない」というのには膝を打ちました。言われてみれば確かにそうかもしれません。他の話もクスッとするものを挟みつつ、非常に具体的で面白い。
ここまでの長いレビューを読んだあなたも、ぜひとも本作を読まれることをオススメします。
最後に。
このレビューを読んでる方の中にはお気づきの方もいらっしゃると思いますが、間抜けなことに私はこの1話を読んでようやく作者名を確認致しました。
なにしろ検索からきてるので、ホームをほぼ通過していない。他の話が気になって、早く1話が読みたくてスルーしていたのです。
…………恐らく人生初となる「先生何されてるんですか!?」と「でもこの作品レビューしたい(というかもう書いちゃった)」の気持ちで投稿してたりします。
願わくば、私のレビューから来て作品を楽しみ、同じようにすっ転ぶ人が少しでもいれば良いなぁ……というところで、このレビューの〆とさせて頂きます。