緑の森を抜けて広がる世界へ――精霊を見る少年が、旅の先に知る命の鼓動

精霊が見え、精霊の声を聞ける少年・セラを主人公とする、壮大な物語です。

森で家族と共につましく暮らしていたセラは、ある本がきっかけで自分の父親に関する真実を知ります。
それは、森の精霊にまつわる、人々が生きていくためにたどったあまりに恐ろしい歴史。
精霊を通して真実が見えるセラだからこそ、他人には理解されない思いに苦悩します。その果てに、セラが決断したこととは――

生きようともがく人間と、時に寄り添い、時に恐ろしい呪いを下す精霊。
共に生きる存在でありながら、人と相容れることはない。その不可思議な不気味さ・恐ろしさが物語をダークな色彩で包み込みます。

その中で懸命に生きる人々と、セラが築いてゆく絆。
森を出たセラが、海を越えて出逢う様々な書物、様々な人生。

人々の広い世界と、終わりのない精霊たちの世界。
それらが混ざり合って、果てのない壮大な物語を作り上げています。
この物語に飛び込めば、読者の想像力もとどまることがないでしょう。
あまりに広く、どこまでも深いセラの世界を、どうか心行くまでじっくりと味わってみてください。

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