概要
都は陥ちた。それでもなお、失われし栄華は息づく。
西暦1127年、宋の都開封は北方からの攻撃により陥落。皇帝・上皇をはじめとする帝室や官僚、その妻妾たちは捕らえられ、北方へ連行される。追っ手を逃れた皇子の一人が南方へ逃れ、南宋を建てて抗戦を始めた――
これは、そんな日々の点描。
※「#新匿名短編コンテスト・四季の宴」参加短編4作の再録です
※各種考証については可能な限りがんばりましたが、筆者の基礎知識不足のため、至らない点が多々あるかと思います。その点は大目に見てやっていただけると幸いです
これは、そんな日々の点描。
※「#新匿名短編コンテスト・四季の宴」参加短編4作の再録です
※各種考証については可能な限りがんばりましたが、筆者の基礎知識不足のため、至らない点が多々あるかと思います。その点は大目に見てやっていただけると幸いです
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!北宋と南宋と金、その間(はざま)に――
「水滸伝」の時代と申せば、ああその時代の出来事か、とうなずく方もいらっしゃると思います。
その時代――靖康の変という中国史上の出来事があります。北宋という王朝が、金という王朝により都――東京開封府を落とされ、北宋は皇帝を始めとする皇族が連れ去られたという出来事です。
そしてこの掌編が描くは、あるいは亡国の皇帝、あるいは再興の南宋の人々、あるいは……。
たとえて申さば、それは――治乱興亡の間(はざま)に揺らめく、燭台の火のようなもの。そして、そこに垣間見える人々の想い……。
哀調漂う掌編ですが、切々たる哀愁を、朗々と歌い上げるようなその描写には、うならされます。
嗚呼――と。
ぜひ、ご一読…続きを読む