眼鏡好きによる眼鏡のための眼鏡令嬢物語

第一章までの感想です!

眼鏡を愛する転生令嬢イェレナはこの世界に眼鏡がない事に絶望していた。
しかし、セドリック・カーライル大公子息の美しい顔に、はっきりと眼鏡の幻覚を見た彼女は、思わず飛び出し「眼鏡さま!」と手を取ってしまう

そんなシチュから始まる物語ですが、本作の特徴はあふれんばかりの眼鏡愛につきます。そもそもヒロインのイェレナ自体が、眼鏡のことしか考えていない。セドリックに眼鏡の幻覚が見えたために声をかけてしまったが、それ以外の人間(非眼鏡)の顔は、まともに判別がつかないという徹底ぶり。この子、眼鏡のことしか考えていない……
それでいて、他者の顔に対して、この眼鏡が似合うなどと日々妄想しているのだから、眼鏡の申し子といえます。もう眼鏡屋さんの店員さんすればいいのでは? 眼鏡がないもの。ならば作るわ。と自作の眼鏡を作っていたりします。

そんな彼女に対して、セドリックはなぜか受け入れて、好意的。あまりに家の格が違うために、周りの人間が止めたり、忠告したりするのですが、本人が眼鏡の方向しか向いていないので、かみ合わないところがクスりとさせられます。

一章の最後に、セドリックがどうして、彼女を受け入れたのか? が明かされるのですが、その理由もまた振るっていました。
コミカルで、読みやすく、眼鏡好きには刺さるお話です。

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