第3話私は‥‥
私は人の気持ちを読めてしまう特異体質だった。
だから私は極力人と関わらないようにして人の本心を見ないように過ごしていたのだが今日は珍しく私のもとに人が来た。
「こんにちは…美智子さんはいますか?」
「はい…私が美智子ですけど、何の用ですか?」
私はすぐ興味を無くしてもらおうとなるべく低い声を絞り出した。
「こんにちは、僕の名前は星野和重と言うものです今日は美智子さんに用があって来ました」
「用?何でしょう」
「僕と付き合ってください!」
私はそのいきなりな頼みに暫し混乱した。
私はいつもこの「力」を使わないように生活してきたが今回だけは別だこの人は何を考えているのか必死に頭を絞ったが一向に分かる気配がしなかった為使うしか無くなってしまった。嫌々その人の心を読むとそこには他の人とは違う「世界」があった。他の人の心を地獄と例えるならばこの人は全くの反対の天国だ。
他の人はいつも本心を隠して話をしていた。この人は本心を包み隠さずに会話をしていて私はそこに惹かれたのかな了承してしまった。
「良いですよ」
「え?良いんですか!?良かった〜断られたらどうしようかと思って悩んでいました」
「一緒にボードゲームをしてくれる人が欲しかったので都合も良いかと思って了承しただけです勘違いしないでください」
「そっスか、てかボードゲームの相手が欲しかったんですか?なら相手しますよ」
「じゃあお願いしようかなでもそう簡単には負けないよ」
「お手柔らかにお願いします」
「ふふ手加減はしませんよ!」
1時間後
「美智子さん負けず嫌い過ぎだろ、もう1時間はやってますよ」
「あらもう1時間も経っていたのですか、もう6時じゃないですか和重さんは大丈夫なんですか?」
「僕は少し親と喧嘩して家には帰りたくない状況ですね美智子さんは大丈夫なんですか?」
「美智子で良いですよ、私は大丈夫ですよ、親がいなくて1人暮しなので家に来ますか?」
「え?良いんですか?」
「はいお付き合いを始めたばかりでお互いのことをまだ全然知りませんからね」
その時私は凄いことを言ったと思った。
年頃の私が男の子と2人で家で過ごすなんて私はあんなことを言わなければ良かった後悔もつかの間だった。
「じゃあお言葉に甘えて」
私は今までに無いくらいに後悔をした。
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