貴方の為に
鏡花
第1話運命
僕は鳥が好きだ。鳥は自由に空を飛んでいけるから好きだ。何にも縛られず自由に飛び回る姿を見るのが好きだ。とりあえず僕の自己紹介といこう。僕の名前は星野和重、3年前程に癌で入院する事になったけどもうそろそろ僕の命も尽きるそうだ。テストで半分程度の点数、そこそこの運動能力、高くもない成績、恋したこともない僕悲しいです、そんなことを考えていると先生が来た。
「あっ先生どうしたんですか?」
「君にトドメを刺すようになるかもで言いたくないんだけど君の余命はあと3ヶ月程しかないんだ」
「まじかよ...俺の命短すぎるだろ全く皆が羨ましいよ」
「ごめんねだから言いたくなかったんだ君はいつも明るいけど流石にこれを聞いたら凄く落ち込むだろうと考えていたけどやっぱりそうだよね...」
「はい...少し落ち着きたいので先生は部屋から出てもらって良いでしょうか」
「まあそうだよね何かヤバいことがあったら呼んでね。すぐに駆けつけるから」
「はい分かりました」
ガチャとドアの音が聞こえた後すぐに涙が溢れてきた。
「嘘...だろ...何で俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだくそが」
そんな風に独り言を言っていると隣の人が声を掛けてきた。
「ごめんねさっきの話を聞いちゃったんだけどもう余命が3ヶ月しかないんだってね…そうだいきなり話しかけたけど私の名前言ってないよね私は小瀬仁美、君は?」
いきなり過ぎて少し理解が追いつかなかったが困惑しながらも名前を言うことにした。
「星野和重です」
「うんいい名前だ!流石私が見込んだだけあるよ!」
「何なんですか?貴方は?」
「うーんさっき名前は名乗ったんだけどな」
「そういう事じゃないですよ貴方はいきなり何で話しかけてきたんですか?」
「あーそういう事ね」
一体この人は何なんだろういきなり話しかけてきたりこの人の目的は何なのだろうか。
「君〜今この人の目的は何だろうって考えたでしょ?合ってる?合ってるよね!」
ホントに何なんだこの人は今の僕とはテンションの差があり過ぎてとても困る。
「うーんやっぱり困惑しちゃうか、まあとりあえず本題に入ろうと思う」
「はい僕も貴方の目的が何だったのか気になっていたところなのでお願いします」
「よぉし分かった!とりあえず君は私のお姉ちゃんと仲良くなってほしい!お姉ちゃんの名前は小瀬美智子だよ」
「はぁ?はぁぁぁぁぁ?待て待て待て君は何を言っているんだ名前は聞いたことはあるがそんな面識も無いのに何でいきなり仲良くならなきゃいけんのだ!」
「まあまあ落ち着いて理由を言うから、私のお姉ちゃんはね特異体質のせいでいじめを受けてクラスのみんなから居ないものとして扱われてきたのだから貴方だけでも仲良くなってお姉ちゃんを明るくしてあげてほしいの」
「何で自分でやらないんだよ君は妹なんだろ?なら学校で一緒にいてあげなよ」
「もう…無理なんだよ…理由はちょっと言えないかなけど私が出来ないことでも貴方なら出来ると見込んでお願いをしてるのやってくれそう?」
僕は人が困ってると何かといつも助けようとしてしまう。そのせいでいつも頼まれていいように扱われたこともあった。でもこの人は僕が関わってきた人とは違う雰囲気を感じたので引き受けることにした。
「分かったよ引き受けるよ僕に任せてくれ」
「ありがとう!流石に今日はもうダメだろうから明日にでもお願いね」
「分かった」
僕は今日の突然の状況を整理してたら眠りについた。
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