不完全で、歪で、それでも尚、美しい!

  • ★★★ Excellent!!!

 まずは「設定」について語りましょう。
 毎日日々切磋琢磨し、しのぎを削り合う、そんな東京の美容室のトップスタイリスト「山道 春風」。
 彼の設定は「既婚者という設定」という、設定。
 メタい事言ってるわけじゃないっす。
 マジです。
 その設定が最初から最後まで、彼にとってと険しい道となります。まさに山道。
 そういう道を選んじゃうのが春風くんなのでしょう。
 表、にある、参り、やすい、道を、選びにくいのです。
 
 ヒロインの潔葉さんは、ですね。
 春風くんに振り回される自分に、振り回される。
 そう、自分の気持ちに「最初から」「最期まで」振り回される。
 光の当たる身体に隠されたモノ、それが「心」です。
 自分ですらもわからない、そんな心が、です。
 少しずつ行動として現れ、それに自分も気づいて素直になる。
 でも素直になる事でさらに、美しく、隠された、影、が生まれます。

 ナニ言ってるのか、わかりませんよね?
 僕もです。

 だって動いた感情の内訳なんて、自分で言えるわけないじゃあないっすか。

 つーわけで、皆さん、読め。

 読めば、この綺麗で険しい、不完全で完全な恋愛ストーリーがわかるから。

 
 

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