丁寧にぶっ飛んだ可愛いらしいファンタジー!!

  • ★★★ Excellent!!!

 はい、物語の途中で失礼します。
 レビュー致します。

 まずこの作品、異世界ファンタジーの長編であります。
 作者のゴォルド様は
「長編は初めてだから背伸びせずに、自分の身近なところからアイデアを出してます」
 と、おっしゃいました。
 なるほど、確かに、スウミちゃんの会社の経営だとか、トラブルだとか、そういう部分はかなりリアルです。

 ですが、それ以外はどうでしょう?

 例えばエルド王子が馬で遠出する時、軽装で出かけました。

 重装備で馬に乗ったならば馬に負担がかかる。
 だから移動が遅くなる。
 王子は軽装で乗っていた。
 つまり王子は「急いでいる」。

 僕は鎧を着て馬に乗るような環境に生きていませんし、それを調べてもいないので、果たしてそれは本当なのか、わかりません。
 ゴォルド様も同じだと思います。

 しかし「そういうさりげない部分」までしっかり想像して「さりげなく」描写しており、その他の部分も含めて

「ああ、この世界での常識はそうなんだな」

 と僕にわからせてくれるのです。

 更に貧乏貴族が生活していく為に清掃員のバイトをする。
 みたいな物語、ゴォルド様にしか描けませんよね。
 ファンタジーならではの要素も違和感なく調和して、とても、面白いです。

 このレビューを読んだ方々はぜひ、最新話まで読む事をお勧めします。
 登場人物一人一人にも独特なクセがあり、それによって紡がれるストーリーは、読む人達を退屈させませんから。