罪を負い故郷を去る、銀髪の美しい主人公を中心に、
彼を追うもの、慕うもの、嫉妬するもの、
国を憂う王、野心を抱くもの、邪なものたちの人生が、
時には喜びに満ちて、時には血と苦痛にまみれて、
交差していきます。
キリシャを舞台にした歴史物語ですが、
スパルタって、恐ろしい戦士だけの国ではなかった。
アテナイは、民会と修辞学だけの国ではなかった。
こんなに魅力的な人々が暮らした世界なんだ、と思うと、
ギリシャ文明のイメージが、大幅にアップしました。
文章がとても読みやすくて、ぐいぐいと引き込まれます。
ギリシャに興味がある方も、そうでない方も、
ぜひ手に取って、読んでみてください。
この素晴らしい小説に出会ったのは、ほんの一か月半ほど前かそのぐらいだと思います。
カクヨム初心者だった私は、この作者様のカクヨム初心者向けのエッセイを発見し、先ずはそちらを読み始めました。
すると、この作者様の代表作(と私は今確信しておりますが)とも言える「ギリシャ物語」の存在に気付き、それとなく読み始めたのです。純粋に、初心者の私は目に入ったものをとりあえず読んでみようという好奇心にかられ、この小説の第一話を読み始めました。
読み始めれば、スパルタ、アテナイ、数々のポリス…かつてのギリシャの世界。
スパルタと言えば、「300」の代表されるような映画の話や、レオニダス王の「モーロン・ラベ」ぐらいしか知らず、名前も複雑で世界観に入るのは難しいと思い、最初だけ数度読み返したほどでしたが、慣れるとこんなに面白い話はなかなかお目にかかれないとえらく感心しました。
私は海外の作品はよく読むのですが、歴史物と言えば、司馬遼太郎に代表されるような日本の歴史を綴った作品しか読んでこなかった気がします。
そんな海外歴史系作品素人ではありますが(そもそも、各作者には別々の魅力があり、比べること自体が無意味ですが)、それを踏まえても言わせていただくと、「ギリシャ物語」は傑作です。この物語には、この物語にしかない魅力があります。
正直無料で読めるサイトで、ここまでしっかりと、ここまでかというほど登場人物が魅力的で、情緒溢れる作品に巡り会えるとは思ってもいませんでした。
このレビューを読んでいいただいている皆様に、謹んでお勧めさせていただきます。
『歴史モノってハードル高いなぁ』と思っているそこのあなた、こちらの作品を是非読んでみてください。スパルタの事は、映画とゲームでしか知らなかった私が、見事にハマってしまいました。
この作品の素晴らしいところは沢山ありますが、私が一番好きなのは、登場人物達が全員魅力的なところです。皆しっかりとした軸を持って、生きていると感じました。皆それぞれ見せ場があって、読者の方は必ず誰か一人は推しができるんじゃないかと思いました。
私はとにかくアフロディア姫の魅力にやられてしまいました。こんなにカッコよくて可愛いヒロインに会えてよかった……。ありがとうございます! 人間関係も見事で、彼女の恋と、幼馴染との関係と、兄妹愛も、好きな所を挙げたらきりがないです。
ティリオンとアテナイ側の登場人物達にも魅力がいっぱいあるんですが、書いてしまうとネタバレになってしまうので……ぜひ、読んでみてください!
ギリシャ史って珍しいなあと軽い気持ちで覗かせていただいたら、するするとはまり込んで、最後の方は一気読みしてしまいました。とても面白かったです!
物語の構成が見事で、効果的な伏線と次が気になる展開が最初から最後まで続きます。
ギリシャ史に基づいた物語ですが、前知識が全くない読者でも作中の世界観を苦労なくイメージできるように、当時の社会文化などが実に丁寧かつ簡潔に織り込まれていました。
とにかく、読みやすく面白いのです。
主軸は恋なのですが、歴史ものの醍醐味である、政治、駆け引き、戦の要素も外されずに盛り込まれており、読み応えも大盛りでした。
そして、キャラクターもとても魅力的でした。私は、破天荒という言葉がぴったりのアフロディア姫と、決して非凡ではないけれど直向きで優しいクラディウスが特に好きですが、他にも英雄や悪役がたくさん登場します。エパミノンダスには腹が立ちましたが、何だか面白いので彼のことも憎めません。。
面白さを伝えたいのですが、レビューが大変苦手でして、拙文恐縮です…
素晴らしい物語をありがとうございました!m(_ _)m
私は、ある方のおすすめレビューがきっかけで、この小説を読み始めました。
『読まず嫌いはもったいない!』
……ほほう、ギリシャの物語。
私自身、その時代の世界史は、あまり勉強していないもので、
どんなものかと立ち寄りました。
最初の印象は……どうしたものか。
登場人物の名前が覚えられない。(史上の人物)
2~3ページ読んだ所で、読むの止めようと思いました。
しかし読者からのコメントを見ますと、熱量が感じられます。
これは、お付き合いで読んでる人達じゃないな。
そして、登場人物の名前をメモしながら、読んで行きました。
これから読まれる方に、強くお伝えしたい事があります。
序盤は、少々我慢してでも読んで下さい。
途中から、ページをめくる手が止まらなくなります。
内容、描写、伏線の張り方、どれも素晴らしい、さすがです。
私なりに、色々なWeb小説を読んできましたが、
この方、もしかしてプロの作家さんではないだろうか?
その様に感じた作者さまが、今まで2人います。
この小説の作者さまは、その内の1人です。
スパルタとアテナイに代表される、ギリシャのポリス時代。出会うべくもなかったはずのふたりが出会い、激しい恋に落ちてしまう。折しも各ポリスはそれぞれの思惑をもって腹を探り合い、策謀をめぐらす。それを虎視眈々とながめる大国ペルシャ。数奇な運命を経て、惹かれ合う男女の行方は――。
予備知識は何もいらない、極上の大河ドラマ。それぞれのポリスの事情をからめ、ときに笑えるセンスを挟み、古代ギリシャにあった(かもしれない)ロマンスが一大スケールで描かれます。当レビュー筆者のイチオシは、なんといってもアフロディア姫。登場まもなく、あなたの興味をわしづかみすることうけあいの魅力です。そして奇妙な生き方を背負うことになった美青年ティリオンの行く道は?目が離せなくなりますよ。
これは、スパルタの姫とアテナイの有力者の息子との恋の物語…というだけでは終わらない、古代ギリシャのスパルタについて描いた壮大な歴史ドラマ小説です!
読めば、きっと、この小説のクオリティの高さに驚かされます
ほのぼのする部分もあれば、スパルタらしさを感じさせるハードなシーンや、ギリシャの各ポリスがそれぞれの思惑で奸計をめぐらせるようなシーンもあり、ドキドキとワクワクが沢山で読み応え最高!
もちろん、ホントに泣けちゃうシーンも!
私には、星三つでは足らないと感じる作品でした。
しっかりとした描写で、とても読みやすく、長編ですが、読み始めれば面白くてどんどん読み進み、あっという間に読み終わってしまうとおもいます。
ぜひぜひ、沢山の人に読んで欲しい作品です!
読み終わってしまうのが残念なくらい、素晴らしい物語でした。
ギリシャ物語というと、どうしてもギリシャ神話を思い出してしまうのですが、この物語は歴史で、人間ドラマで、恋愛もので、主従もので────とにかく、ひとつの物語にそれらがギュッと詰まっていて、目が離せませんでした。
歴史は好きだけど詳しくはない私にとって「✕✕年✕✕の戦い」みたいな一行歴史だったものが、血肉を持つ人間たちが動き回り、息もつかせぬスペクタクル映画として目の前に現れたような、そんな感じと言えば伝わるでしょうか(笑)
歴史ものであり、何よりも恋愛ものである、この素晴らしい作品に出会えたことに、とても感謝しています。
お勧めです(*^^*)
歴史物だけどサクサク読めます!
キャラクターたちも魅力的で楽しいです。
実は私も読む前は「古代ギリシャか…… 勉強のために読むべきだよな」なんて思っていました(ごめんなさい!)。
でも同じ作者様の「クセモノ」シリーズがとにかく抱腹絶倒の面白さだったので、「そんなに難しくはないのかな?」と読んでみることにしました。
そうしたら全く難しくありません!
文章もお上手で読みやすいし、イケメンと元気なお姫様との恋愛あり・戦あり・政争ありで本当に面白いです。
キャラクターの名前が少々馴染みがないくらいで、王道ファンタジー小説を読むかのように、スイスイと読み進められますので安心してください。
歴史物だから難解ではないかと躊躇している方、勿体ないですよ!
ぜひお読みになることをお勧めします!!
ギリシャについて全然わからなくても、歴史が苦手でも大丈夫! 「ライトノベル」タグのとおりスラスラ読めて、だけど物語はとっても厚い、史実をもとにした小説です。
国や運命といった大きなうねりや人間の強い気持ちと共に進む物語は非常にドラマチックです。恋愛に限らず、様々な「愛」が軸として通っていて、それらが時に絡まりながら、激しく物語は動いていきます。迸り、ぶつかり、うねる物語に、読者は心を揺さぶられ、翻弄されます。
そんなスケールの大きな、シリアスな場面も多い物語なのですが、とにかく読みやすい! 1ページの文字数が多すぎず、どんどんページを捲れます。重苦しく感じそうなシーンも、読んでいて疲れません。むしろ、読者が登場人物に心を寄せる、大事なシーンとして読めました。
描写も過不足がなく、頭の中に容易にイメージが浮かびます。ギリシャの社会情勢や価値観等も、物語をただ楽しんでいるだけで自然と頭に入ってきます。読んでいて、突っ掛かるところがありません。
ギリシャや歴史・時代・伝奇ジャンルに馴染みのない方も、ぜひ表紙を捲ってみてください。もちろん、馴染みのある方も。極上のエンターテイメントがここにあります!
硬派な文章と歴史的な検証、そして○○スといったような古代ギリシアの名前に混乱する人もいるでしょう。
だが待ってください。この物語の根幹は愛の物語です。
一人ひとりを緻密に描写し、人物像を彫っていきます。
そう、すべては下準備。美味しい料理を作るには下ごしらえが必要なように。
アフロディア姫の登場で、この作品は色彩を大きく変えます。
夏の緑が紅葉の赤になるように、愛というエッセンスがものすごい爆発力を振るってくれます。
ともすれば殺し合いになってもおかしくない緊張感の中、紡がれていく気持ちのやりとりは、必ず心に刺さるでしょう。
真面目な文章は苦手なので、前置きはこのくらいにさせてください。
アフロディア姫、やばい。もう全部持っていきます。
私、転生したらスパルタ人になるんだ。
同筆者の「クセモノ」シリーズもおすすめです。
ギャップがまたすさまじいので、にやりとさせられるでしょう。
こういうスパイスが楽しいので、小説を読みたくなるのですよね。
史実を元に描かれた歴史小説、しかしこの作品を読んでいて感じたのは「愛」という強い感情でした。
美貌の青年ティリオン。アテナイ人の彼はとある事情を抱えて敵国であるスパルタへと逃れます。
逃亡中にスパルタの姫君アフロディアと出会ってしまうのですが、ここから目が離せなくなります。
そう、このアフロディア姫がとにかくすごいのです。
語彙ですか?そんなものは知りません。兎にも角にもすごい(大事なことなので二回言いました)こんなに魅力溢れるヒロインが他にいますか?彼女を好きにならない理由がありますか??と。このお話を読んだ方に聞いてみたくなるくらいに、素敵なヒロインです。
さて。ひとこと紹介にも「愛」という言葉を使っているのですが、ここで言う「愛」とは男女の愛だけではありません。もちろん主人公ティリオンとアフロディア姫の恋愛も見守っていただきたいところですが、二人を取り巻く人間関係にもぜひ注目を。
忠誠、友情、家族……。あまり多くを挙げてしまうのも無粋かもしれません。
歴史に織り込まれた人々の物語。ギリシャの物語に、ぜひ触れて頂きたいです。